冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・7(金曜劇場)
2020.01.24

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・7


勇者「ともかくサンブルグへ行ってみなくちゃ、先に進めないようだな」
王子「そうですね。被害状況を確認しましょう」
勇者「まずは装備確認だな」
武具「ここは武器と防具の店だ。どんな用だね?」
勇者「見せてもらおうか」
武具「はがねの剣や鎧がお薦めだね。この先、全体呪法を使うモンスターや、攻撃力・防
御力の高いマンドリルのような獣も多いからね」
勇者「なるほど……。とりあえず持ち合わせもないし、はがねの剣をくれ」
武具「はがねの剣だな。さっそく装備するかい?」
勇者「たのむ」
武具「せっかく買ったんだから、装備しなきゃなっ!」
王子「わたしにはてつのやりをお願いします」
武具「また来てくれよ!」
勇者「よっしゃ!いざ、ゆかん!サンブルグ城へ!!」
ナレ「サンブルグ城は、サンペタを出て、西へそして南と下ったところにある。強力なモ
ンスターを打ち倒し、何とかサンブルグ城にたどり着く」
勇者「これは酷いな……。城というよりも廃墟だ」
王子「モンスターの吐いた毒沼に囲まれてます。足元にも気をつけなくては」
ナレ「慎重に城内に侵入する二人」
王子「中も酷いありさまです。これじゃ、一人の生存者もいないでしょう」
勇者「ん?なんか変なのが動いているぞ」
王子「炎かな、いや。あれは魂ですよ」
勇者「魂?」
王子「話しかけてみましょう」
勇者「できるのか?」
王子「一応、僧侶のスキル持ってますから」
ナレ「ゆらめく魂にはなしかける王子」
王魂「わしはサンブルグ王のたましいじゃ。わが娘は呪いをかけられ犬にされたという。
おお くちおしや……」
王子「おうさま……。亡くなられていたんですね。姫や臣下を逃がすために、最後まで残
って勇敢に戦ってらしたのでしょう」
勇者「俺なら、いの一番に逃げ出すがな」
王子「そういえば……。サンペタに人懐こい犬がいましたね。もしかしたら……」
勇者「犬にされたお姫様だったとか?」
王子「ありえます」
勇者「だがよ。どうやって呪いを解くんだ?」
王子「もう少し、ここで聞き込みをしましょう」
勇者「といっても皆、死んで魂になっているようだがな。おい、おまえ」
兵魂「うわ~ハーゴンだ!ハーゴンの軍団が攻めて来た!助けてくれー!」
勇者「他力本願な奴は死んで当然だな。そこのおまえ」
兵魂「ここから東の地 4つの橋が見えるところに 小さな沼地があるという。そこに
ラーのかがみが……。これを誰かに伝えるまで 私は死にきれぬのだ……」
王子「聞きましたか?」
勇者「ラーのかがみ、か……」
王子「重要なアイテムのようですね」
勇者「階段があるな、気になる」
王子「しかし、壁に囲まれて行けないようですが」
勇者「よく見ろ、北西の壁が崩れて、外壁をぐるりと回れそうだ」
王子「でも毒沼がありますから、慎重に行きましょう」
ナレ「階段を降りたところには、傷つき瀕死の兵士が佇んでいた」
勇者「おい、おまえ。こんな所でなにをしている」
兵士「ああ、姫さま……。私は、姫さまをお守りできませんでした……。そのため、姫さまは呪いで姿を変えられどこかの町に……。しかし、もし真実の姿をうつすという、ラーのかがみがあれば……。姫さまの呪いをとくことができるでしょう……。旅の人よ。どうか姫さまを……。ぐふっ!」
ナレ「兵士は魂になった……」
王子「やはり、お姫さまは呪いで犬にされて、さ迷っているようですね」
勇者「サンペタの犬か?」
王子「そして呪いを解くには、ラーの鏡が必要です」
勇者「それは四つの橋が見える沼地にあるということだな」
王子「そのようです」
勇者「他に魂は見当たらないようだ。ともかく、ここを脱出しよう。モンスター強すぎ」
王子「そうですね。ひとまずサンペタに戻りましょう」
勇者「うん、セーブもしておこうぜ」

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あっと!ヴィーナス!!第二部 第二章 part-4
2020.01.23

あっと! ヴィーナス!!第二部


第二章 part-4

 その頃。
 姿を消したエンジェルは、ディアナの特命を受けて、天空城の内部を探索していた。
 ラピュタが飛行石で浮遊していたように、この天空城も何らかの機関が動いているはず
だ。
 その動力源の位置を確かめるためである。
 さすがに神のアポロでも、この巨大な城を神通力で動かすことはできないだろう。
「あーん。広すぎて、どこにあるかわかんないよー」
 ただでさえ、小さな身体である。
 飛翔能力にも限界がある。
「疲れたあ……ちょっと休憩」
 といいながら、小さな突起の上にちょこんと座って羽を休めた。
 折りしもその真下の通路を、衛兵が会話しながら通り過ぎる。
「しかし、すごい機関だよなあ」
「ああ、超伝導磁気浮上システムなんて、誰が考えたんだろね」
「この天空城、実は人間が作った戦争のための要塞だったらしい」
「それをアポロ様が奪い取ったんだよな」
 などと言いながら。
 エンジェルはいいこと聞いたと思った。
 人間が作ったものなら、機関を動かしたり止めたりするマニュアルがあるはずだ。
 気を取り直して、再び飛び出したエンジェル。
 やがて動力機関の心臓部であるコントロールルームにたどり着く。
 ほとんど自動で動いているらしく、人も神子も見当たらない。
 マニュアルは、当然この近くにあるはずだ。
 室内を飛び回って探し回るエンジェル。
「あった!これね」
 本棚に納められているマニュアルらしき本を引き出しに掛かる。
 人間にとって普通の本でも、小さなエンジェルには身が重い。
「ぐぬうう。何のこれしき」
 目一杯羽ばたいて、羽ばたいて、羽ばたいて。
 ドスン!
 と、マニュアルが床に落ちた。
 うまい具合に、閲覧できように上向きで開いた状態で落ちた。
「やったあ!」
 早速マニュアルに飛びつく。
「さてと、動力を止める方法は……」
 人間が書いた文字や図形に困惑しながらも解読を進めてゆく。
 エンジェルとて神の子だ。
 人間に読めて、エンジェルに読めないものはない。
 ページを捲りながら、動力停止の方法を読み解く。
「あった!これだわ」
 じっくりと読んでから、制御盤に向かう。
「ええと……」
 制御盤のボタンを確認して、
「ピッポッパッ、ポーン」
 マニュアル通りに押してゆく。

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あっと!ヴィーナス!!第二部 第二章 part-3
2020.01.22

あっと! ヴィーナス!!第二部


第二章 part-3

 その頃、神殿に密かに侵入したディアナ達。
「本当にここに連れ込まれたのか?」
 疑心暗鬼の弘美。
「それは間違いありましぇん!」
 弘美の周りを飛び交いながら、先に潜入していたエンジェルが断言する。
「あっ、そう……」
 神殿の冷たい床の上を、あまり音を立てないように慎重に歩を進める一同。
「なあ、とうにアポロに気づかれてるんじゃないの?」
「かもな」
「なら、こんな忍び足は無駄じゃないの?」
「衛兵もいるからな。少しでも争いは避けたい」
 突き進んでいくと、目の前が大きく広がった。
 玉座の間に到着したようだ。
 アポロは、どっしりと構えて玉座に鎮座していた。
「やあ、待っていたよ。ディアナ」
 指名されたディアナが、
「やはり、気が付いてたのね」
 一歩前に進んだ。
「その娘が本命だね」
 ディアナの後ろに隠れるようにしていた弘美を見て、指摘するアポロ。
「ほう、さすがゼウスの目に適う顔つきをしているね」
 穴が開くほど弘美を見つめて品定めしている。
「ゼウス?」
「あれ、知らないの?君は、ゼウスのお気に入り娘リスト【ファイルーZ】の一人なんだ
から。ZはゼウスのZというのは判るよね」
 ファイルーZという言葉を聞いて、首を傾げる弘美。
「それは、何でしょうか?」
 その言葉は、ヴィーナスもディアナも説明していなかった。
 というよりも、秘密にしていたのだから。
 読者の皆さんも、気づいていた方、気づいていなかった方いるでしょうが……。
「まあ、まあ。その話は後でゆっくりと話しましょう。今は、目の前の愛ちゃんを助ける
ことが先決です」
 ヴィーナスが話題をそらす。
「そうだねえ。その娘が、わたしの元にくるなら、この娘は解放しましょう」
 交換条件を示すアポロ。
 当然承諾できるような内容ではない。
「お断りします!」
 きっぱりと答える。
 うろたえる女神。
「そんな、いきなり断るのは……」
「そうそう、できるだけ交渉を伸ばして、時間を稼がなくちゃ」
 弘美に耳打ちする。
「時間稼ぎって、何……? そういえば、エンジェルの姿が見えないようだが」
「しーっ!」
 人差し指を唇に当てて、口止めする。

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あっと!ヴィーナス!!第二部 第二章 part-2
2020.01.21

あっと! ヴィーナス!!第二部


第二章 part-2

 天空城の中にある神殿。
 玉座に座り神子を侍らせて、酒をあおっているアポロがいる。
 そこへ、愛を誘拐した黒服が入場する。
「ご命令のものをお連れしました」
 と抱えていた愛を、慎重に床に降ろした。
「ご苦労だった。下がってよいぞ」
「ははっ」
 静かに退場する黒服。
「ご尊顔を拝見するか……」
 アポロが右手を前にかざすと、愛の身体が浮き上がって、アポロの方へ。
 そしてふわりと、その膝の上に乗った。
「さて、どんな顔をしているかな」
 愛の顎をしゃくりあげるようにして、その顔を眺めるアポロ。
「ほほう。なかなか可愛い顔立ちをしておるな。気に入ったぞ」
 と、ほくそ笑んだその時。
 神殿にテレポートしてきた者がいた。
 ゼウスの妻のヘラだった。
 アポロの膝の上の愛を見て、
「どうやら無事に成し遂げたようだね」
 安堵の表情をしている。
「約束通り、わたしの女にするよ。いいね」
「好きにするが良い」
 念のためにと近づいて、顔を確認するヘラ。
「違う!この子じゃない。人違いだ!」
 驚いた表情のヘラ。
「どうして?写真の女の子だろ?」
 例の写真と見比べている。
「その女の子の後ろにいるのが本物だよ」
「はん?後ろの女の子?」
「そうだ!」
「いい加減な写真を渡すなよ。後ろなら後ろとちゃんと言えよ」
「それは悪かった。とにかく、もう一度やってくれ」
「やってやらないことはないが……。この娘は頂いておく」
「勝手にしろ!」
 というと、いずこへともなく消え去るヘラ。
「いい加減だから、ゼウスにも飽きられるんだよ」
 アポロが呟いた途端、
「今、何か言ったか?」
 忽然と、再び現れたヘラ。
 聞き耳を立てていたのか?
「いや、何も。空耳だろう」
 陰口に戸は立てられぬ、という諺どおりである。
「そうか……では、頼んだぞ」
 念押しして再び消え去る。

「黒服を呼べ!」

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あっと!ヴィーナス!!第二部 第二章 part-1
2020.01.20

あっと! ヴィーナス!!第二部


第二章 part-1

「アポロが無類の女好きなのは、君も知っているだろう」
「まあな」

 アポロと関係した女性は、すべて悲劇的な運命をたどることになる。
 プロローブでも紹介したが、改めて再掲しよう。
  さて諸君もご存じの通り、このアポロはゼウスの最初の浮気の相手とされる
  レトが産んだ双子の一人で、姉(妹?)がディアナである。
  なぜか彼が恋する相手は悲劇を迎える。
  月桂樹となったダフネ。
  ヒヤシンスの花にまつわる美少年ヒュアキントス。
  他にもシビュレーやカッサンドラーなどなど。
  それがゆえに常に新しい恋を求めてさまよう。
  なお、アポロとはディアナ(ダイアナ)と同じく英語名。

「いずれ、手下の黒服である使徒が、人違いで愛を誘拐した事に気づくだろう。改めて本
命の君に目がいくことになる。がしかし、その君が男言葉に男的態度をしていたらどうな
るかな?」
「それがどうした」
「とりあえず本命の君には失望して、煮るなり焼くなりした後で、愛を手篭めにするのは
判りきったことじゃないか。可愛い女の子には目が無いからね。それでいいのかい? 弘
美」
「そ、それは……」
 言葉に詰まる弘美。
「愛を助けるためには、君がアポロの目に留まらなければならない。しかも飛び切りの
可愛い女の子としてだ。間違いに気づいて愛を解放するかも知れない」
「俺はどうなるんだよ」
 と言った途端。
「ちっちっ!(と人差し指を目の前で横に振りながら)俺、じゃない。あたしと言いなさ
い」
 ヴィーナスが注意した。
「あ、あたし……はどうなる……の?」
 しどろもどろに言い直す弘美。
「そうそう、その調子。声が可愛いんだからね。態度も女の子らしくすれば完璧よ」
 しょげかえる弘美に、思い通りに事が進んで上機嫌のヴィーナス。
「さあ、雲の中に突入するぞ!しっかり掴まっていろよ」
 ディアナが手綱を操りながら、雲塊に突入する体勢を取る。
 弘美とヴィーナスは、振り落とされないように、戦車の縁にしっかりと掴まる。
「突入する!」
 大声で合図をすると、雲塊の中へと突入する。
 凄まじい突風が襲い、戦車を激しく揺さぶる。

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