銀河戦記/鳴動編 第二部 第五章 アル・サフリエニ VI
2020.02.29

第五章 アル・サフリエニ


VI


「駐留艦隊の総数は、およそ一万八千隻です」
「工業大国を防衛するには、少な過ぎやしないか……?」
「補給の問題でしょう。工業国とはいえ、資源を輸入して加工品を輸出するという国政で
すから、補給までは手が回らないでしょう。何よりも最大の問題が食料補給でしょう」
「自分達の国民でさえ食糧不足で困っているのにか?」
「その通りです。連邦軍は食料を自前で確保しなければなりませんから、大艦隊を派遣す
ることはできないでしょう」
「だろうな」
「とにかく、数で圧倒して勝利は確実ですが、やりますか?」
「当然! 戦闘配備だ」
「了解。戦闘配備」
 戦闘が開始された。
 一万八千隻対十万隻という戦力差。数の上ではウィンディーネ艦隊の圧勝というところ
だが、技術大国を防衛する責務に燃える駐留艦隊の激しい抵抗にあって、一進一退が続い
ていた。というよりも、投降を一切認めない『皆殺しのウィンディーネ』と悟って、死に
もの狂いで反撃していたのである。
「なかなかやるなあ……。エールを送りたくなるよ。しかしこれでどうだ」
 ゴードンは両翼を伸ばして完全包囲の態勢を取ると、オドリー少佐の部隊に突撃を命じ
た。
 ランドール戦法の攻撃力が加わると、さしもの駐留艦隊も態勢を乱して総崩れとなり、
降伏を認めないゴードンによって全滅に至った。
 すぐさま惑星トバの首長と面会を求めたが拒絶された。
「我々はバーナード星系連邦と協定を結んだ。たとえ今ここで解放戦線と協定を結び直し
たとしても、連邦は再び艦隊を次々と派遣してくるだろう。たかが三十万隻そこそこの解
放戦線に何ができる。最後に勝つのは連邦に決まっている。よって我々は解放戦線とは組
みしない。判ったらさっさと立ち去るが良い」
 そういわれて、
「はい、そうですか」
 と引き下がるようなゴードンではなかった。
「言ってくれるねえ……感心するよ」
 相手が言うことを聞かなければ実力行使しかない。
 ただちに降下作戦に入り、瞬く間に惑星トバを占拠してしまったのである。
 首長ら高級官僚を拘束し、連邦軍排除派の民衆運動家のリーダーを首長に据えて、解放
戦線との協定を結んでしまったのである。
 旧首脳陣は、ゴードンが実力行使という強行手段に出るとは思いもしなかったようであ
る。アレックス率いるランドール艦隊が、民衆を大切にし解放のために戦っていることは
知っている。
 おだやかなるアレックスの性格から民衆をないがしろにする行為には出ないだろう。
 そんな甘い考えがあったに違いない。
 しかし、連邦への復讐に燃えるゴードンには通じなかった。
 連邦の味方をすると公言したトバの首長を許すわけにはいかなかったのである。
 こうしてゴードンは、鉱物資源・精錬所・造船所と、戦艦を増強する手段を確保したが、
肝心の資金がなかった。民衆から税金を徴収して運用資金を得られる政府軍と違って、解
放戦線には海賊行為でもやらない限り資金集めは非常に困難であった。そもそもアレック
スが銀河帝国へ向かったのも活動資金を援助してもらうためである。
 幸いにもカルバキア共和国から鉱物資源の採掘権が認められている。そこで資源を開発
して希少金属を採掘して、それを売却して資金源とすることを決定した。そのために鉱脈
探査の専門家を呼び寄せて調査に当たらせた。まるで山師のようで、どうなるものか判ら
ないが、手をこまねいていては解決しない。
 その間にも、資金を提供してくれる友好国を求めて奔走するゴードンであった。

 第五章 了
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冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・25
2020.02.28

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・25



ナレ「慌ててテパの村から脱出する一行」
勇者「これからだが、王子のメモ書きはどうなっているか?」
王子「そうですね。テパの村で得た情報として、満月の塔というものがあります」
王女「その満月の塔って、ほら丁度真南に見えるあの塔じゃないかしら」
王子「川を舟で渡っていけますね」
勇者「そのようだな。あれ?最初にここに来たときは、堰があって通れなかったか?」
王子「それは、ほら。水門開けたからでしょ、たぶん」
勇者「なるほど、たまには悪戯するのもいいもんだな」
王女「なによ、たまたま偶然が引き起こしたのでしょ」
勇者「と、とにかく。満月の塔、攻略だ!」
ナレ「ちなみにFC版などでは、満月の塔へは一旦大海へ出てから、テパに来る河口の南
にある別の河口を遡上しなければなりませんでした」
勇者「そうか……。スマホ版は、難解度を下げたというわけか」
王女「なにを言っているの?」
勇者「あ、いや。何でもないよ、独り言だ。ほら、満月の塔に着いたぞ。ってか、またも
や隠し通路だらけかよ」
王子「マッピング開始します」
勇者「どうせ、重要アイテムに到着するには、上へ上へと昇って、今度は下へ下へと降る
んだろうぜ。いつものことだけど……」
ナレ「ベギラマを使うじごくのつかい、MPを吸収するパペットマンなどに苦闘しながら
も、ついに『つきのかけら』を手に入れたのだった」
勇者「おい、こら!満月の塔の攻略を、たった一文だけで終わらせるなよ」
ナレ「いいじゃないですか。冒険の旅はまだまだこれからなんですから。端折るときは端
折らないと、飽きられますよ。一応宝箱を守っていた老人の話を聞いて終わりにしましょ
う」
老人「月みちてかけ、潮みちてひく。すべては、さだめじゃて……。ここは満月の塔。さ
あ、その宝箱を開けるがよい。それもさだめじゃて……。」
勇者「なんのこっちゃ」
王子「次の目標地は、テパの村の少年が言っていた『さんごに囲まれた洞窟』ですかね。
そこへ入るには今手に入れた『つきのかけら』が必要とのことです」
勇者「サンゴ礁か……。赤道付近から中緯度にかけて、大洋の西側にある浅瀬に形成され
るというからには……(世界地図を見て)たぶんデルコンダルの北西か南西にある、どち
らかの島だろうな」
王女「意外に物知りですね」
勇者「なあに、今スマホで検索しただけだ」
王子「なんだ……ってか、いつからスマホなんて持ってたんですか?」
勇者「いいだろう?便利だぞ。とにかく出発しよう」
王子「デルコンダル城からの船出ですね」
ナレ「ルーラでデルコンダル城へ行き舟に乗る一行」
王女「どちらの島から先に行きますか?」
勇者「そうだな、北西の方から先にしよう」
ナレ「世界地図で確認しながら、北西へと舟を進めると」
勇者「ほうらお迎えだぞ!」
ナレ「うみうし2匹とホークマンが現れた」
勇者「異種格闘戦は辛いな。うみうしって奴は、ねむりこうげき、どくこうげき、あまい
においのいき、おまけに助けも呼びやがる」
ナレ「などと喚きながらも、ホークマンらを倒した。あくまのしっぽを落とした」
勇者「あくまのしっぽ、ってなんだ?」
王子「あくま、とついているから呪われた品でしょうね」
王女「記念に預り所に寄った時に預けたらいかがでしょうか」
勇者「そうだな。売ってもどうせ二束三文だろうしな」
王女「見えましたわ。たぶん、あの島じゃないかしら」
王子「島……というよりも、祠がそのまま海に浮かんでいるという感じですね」
勇者「よし、行くぞ」
ナレ「舟を降りて、精霊の祠に入る」
勇者「精霊の祠というのか。下への階段があるな」
王子「1、2……、7階。地下7階に降りました」
ナレ「魔物との遭遇もなく降り立った階には、広々とした空間に教会のマークが四角形を
描くように配置されていた」
勇者「どうやら教会マークのまん中に立てば、何か起こりそうだな」
王子「罠ということは?」
勇者「かもしれんが……。まあ、当たって砕けろ!…だよ」
ナレ「5つの紋章が、かがやきはじめた!教会マークに炎が灯り、どこからともなく美し
い声が聞こえる……。」
声 「私を呼ぶのは誰です?私は大地の精霊ルビス…。おや?あなたがたはロトの子孫で
すね?私にはわかります。はるか昔、私が勇者ロトとかわした約束…。その約束をはたす
時が来たようです。さあ……。私の守りを、あなたがたにさずけましょう。いつか邪悪な
まぼろしに、まよいとまどった時は、これを使いなさい。必ずやあなたがたの助けになる
でしょう。♪……さあ、お行きなさい。ロトの子孫たちよ。私はいつもあなたがたを見守
っています…。」
ナレ「声とともに炎が消えて、やがて静寂がおとずれた」
王女「何を受け取ったのですか?」
勇者「え?ああ……(道具を確認)ルビスのまもり、というのが増えているな」
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冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・24
2020.02.27

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・24


まずは、お詫びです。
ベルポイとテパの村において、ラゴスの持つ『水門のカギ』について、情報が錯そうしま
した。時系列の間違いというか……。ベルポイにおいて、まだ行ったことのないはずのテ
パのことを語るという。気が付いた方も気が付かなかった方も、冗談話ということで……。
早い話が、テパの村の項(23)を読んでから、ベルポイの村の項(22)を読んで頂くと、
時系列が繋がります。


で、ここから本文。


ナレ「まずはルーラシアからということで戻ってきた」
勇者「ここには地下牢がある。しかも片方はバリアーで守られているから、かなり重要な
ものが手に入れられそうだ」
王子「帰郷したのですから、王様にお会いになられたらいかがですか?」
王様「おお、ムーンブルクの王女ではないか!心配しておったのだぞ。お父上や城の者た
ちのことはまことに残念であったが、そなただけでも無事でよかった!これからはこのわ
しが○○の父親代わりじゃ。困ったことがあったら、いつでもわしに言うのだぞ!」
王女「ありがとうございます。ルーラシア王……」
ナレ「自分の息子はよそに、王女の方を気遣う王さまだった」
勇者「ま、いつものことだ……」
ナレ「さらに地下牢に降りる一行」
衛兵「ここは、ろうや。勇者さまのような方がいらっしゃる所ではありませぬぞ!」
囚人「おいっ!ろうやのカギは持ってるか?」
勇者「持ってねえよ」
囚人「ちっ!さっさと行きやがれ!」
勇者「うそぴょん!持ってるよ」
囚人「うひょ~ありがてえ!牢を開けてくれたお礼にいいことを教えてやろう。ラダトー
ム城の王さまが命の紋章を持ってるらしいぜっ」
勇者「うむ、すでに持ってるぜ」
王女「牢を開けて上げたというのに、この人ここから一向に出ませんね。なぜでしょう?」
勇者「まあ、いつでも出られるということが気休めになるのだろう。それに三食昼寝付き
だからな」
王子「もう一方の囚人は注意した方がよさそうですね」
王女「バリアー付きだから、相当の悪人なのでしょう」
勇者「とりあえず、トラマナだ。王子」
王子「まかせて」
ナレ「トラマナを詠じて、バリーを進む。鉄格子を開けて、中の神父姿の囚人に話しかけ
る」
神父「ほっほっほっ、私をここから出してくれるのですか?ありがたいことです。あなた
たちの亡骸をハーゴン様への手土産にしてあげましょう」
ナレ「神父は本性を現した。悪魔神官だったのだ」
勇者「なるほど、バリアー付きの牢屋に入れられていたのは、そういうことだったのか」
ナレ「戦いになるも、これまでの苦難でかなりレベルを上げていた一行の前に倒される悪
魔神官だった」
勇者「お、なんか落としたぞ!」
ナレ「勇者は、いかずちのつえを手に入れた」
王子「これ、僕と王女が装備できますよ。道具として使うと、バギの効果があります」
勇者「バギか……。王子はその呪文覚えているし、ロトの剣装備しているから、王女が装
備しろよ」
王女「いいの?」
王子「ええ、僕は構いませんよ」
王女「なら遠慮なく(装備した)」
王子「おや、神官のいた場所に何か落ちてます」
ナレ「王子は、すばやさのたねを手に入れた」
勇者「次はサマートリア城か」
囚人「坊主、いいことを教えてやろう。銀のカギを手に入れろ!銀のふちのドアなら、全
部そのカギひとつで開けることができるぜっ」
囚人「どうせ、もうすぐ世界は破滅するんです。盗みくらいいいじゃないですか、ねぇ」
勇者「たいしたことなかったな。次はサンペタか……。焚火の老人の所に行く途中にあっ
たな」
ナレ「サンペタに到着し、牢獄の前に来た」
王子「魔物が二匹捕らえられていました」
王女「さて、今度は何を持っているかしら」
勇者「戦って勝てば分かる」
ナレ「鉄格子を開けて、魔物に対峙する」
魔物「キイ!キイ!」
ナレ「ベビル二匹が現れた」
勇者「こしゃくな、いてもたれ!」
王女「なんか……悪役が言ってるみたい」
ナレ「火の息を吐くベビルだったが、難なく倒してしまう」
勇者「俺たち、つおーい!(ガッツボーズ)」
王女「何か落としたわ」
勇者「水の紋章だ!」
王子「やりましたね。これで五つの紋章全部集めましたよ」
勇者「それで、どうすればいいのだ?」
王女「そのことも大事でしょうが……。牢屋はまだありましたよ」
王子「そうでしたね。デルコンダル城の牢獄の囚人から何か聞けるか行ってみましょう」
ナレ「デルコンダル城に戻って牢屋を開けると……」
囚人「お前はいつぞやの……そうか、ついに牢のカギまで手に入れたか!金のカギのこと
を教えてやった甲斐があったというものだ。では、ありがたく出させてもらうぞ。お前た
ちも元気でな!」
王子「……。逃げて行ってしまいましたね」
勇者「誰も見てないよな?俺たちもトンズラするぞ」
王子「なんか……」
勇者「いうな!黙っていればバレないさ。とにかく次はザハンだ。神殿の奥の通路をまだ
見ていない」
ナレ「ドンずらこいて、ザハンに飛んだ」
王子「ちょ、ちょっと、ナレーションさん、その言い方は」
ナレ「勇者に合わせただけです。ザハンに到着しましたよ」
勇者「神殿の前に来たぞ。王子、トラマナだ」
王子「分かりました」
ナレ「バリアーの床を慎重に進んで、通路の先左側に入って鉄格子を開けると」
王女「機織り機がありました!(目を☆彡キラキラと輝かせて)」
王子「これで、水の羽衣が作れますね」
勇者「ついでに右側は……いのりのゆびわ、だな」
王女「テパに戻りましょう」
王子「分かりました。ルーラ!」
ナレ「テパに着くと同時に駆け出して、ドン・キホーテ、じゃなくてドン・モハメの所へ
とッシュする王女だった」
ドン「お若いの。道具をそろえて来たな。どうしても、このわしに仕事をさせたいらしい。
よし!水の羽衣を織ってしんぜよう。しかし、時間がかかるぞ。日を改めて取りに来るが
よい」
王女「できあがるまで、ラゴスから取り返した水門のカギを返しておきましょうよ」
勇者「と、その前に水門を見てみないか?」
王子「早く返してあげた方がいいのでは?困っているんじゃないですかね」
勇者「いいから、いいから」
ナレ「問答無用に水門のところに行く勇者だった」
勇者「よし、開けるぞ」
王子「わたしは見てませんからね」
王女「あたしもです」
勇者「門扉を開けてと……。なんだ何もないぞ。おっと、カギ穴があるな。このカギで開
くのかな?」
ナレ「カギを差し込んで回してみると、外で大きな音が……」
王子「ありゃあ!水門が開いて、水が流れ出しましたよ」
勇者「で、出よう。ここはもう用がない(*ノω<*) アチャー」
ナレ「取り敢えず、水門のカギを返しに行く」
男性「水門のカギを取り返して下さったのですね!あ、ありがとうございました」
勇者「ま、まあな……。じゃあな」
ナレ「そそくさと退散する勇者だった」
勇者「日を改めるのか?」
王女「宿屋で一泊すれば、自動的に日が改まります」
王子「泊まるって……。なんかまた旅疲れで寝込むとか?」
勇者「なあに大丈夫さ。、せかいじゅのはも持っているしな」
王子「それならいいです。泊まりましょう」
ナレ「何事もなく夜が明けて」
王女「さあ、行くわよ!」
ドン「おお、いいところに来た!今ちょうど出来上がったところじゃ!ほーれ、これが水
の羽衣じゃ。そちらの娘さんに着せるとよかろう」
王女「ありがとうございました」
勇者「爺さんのいうとおり、王女が着なよ」
王女「うん。(((o(^。^")o)))ワクワク」
ナレ「水の羽衣は、ギラ系の呪文や火炎ブレスなどの特殊攻撃のダメージを半分にする効
果があります」
勇者「なるほど、それでか。王女が執着した訳が、分かったな」
王子「これで、一通り牢屋巡りが完了しましたね」
ナレ「そこへ、やってきたのは……」
男性「ちょっと、あなた。すいもんのかぎを勝手に開けたでしょ。こまるなあ……。
えっ!?大神官ハーゴンをたおすために旅を?あわわわ……。」
勇者「そ、そうなんだよ。だから悪かったな」
ナレ「ということにして、テパの村を足早に立ち去るのだった」
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冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・23
2020.02.26

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・23



ナレ「テパの村とおぼしき地点に向かって船出する一行」
王女「あの町に行くには、どこから上陸するのかしら?」
王子「山脈に囲まれて上陸できないですね」
勇者「平地が見えたぞ。取り敢えず上陸してみるか?」
ナレ「しかし遭遇するモンスターが強者揃いだった」
勇者「じごくのししゃ、じんめんじゅ……強い、強すぎる」
王女「パペットマンのMP吸収がいやらしい!」
王子「ここは違うようです。撤退しましょう」
ナレ「河口を見つけて上流へ向かおうとするも、やはり魔物は強力だった」
勇者「ここでもないようだ。もっと北へ向かおう」
ナレ「海岸線を北上しながら、上陸地点を探す」
王女「また河口がありましたよ」
勇者「どうなるか分からないが、行ってみるっきゃないだろ」
王子「当たって砕けろですね」
ナレ「遡って上流へと向かうと、川の行き止まりとなり、右手に町を発見した」
王女「見つけましたわ」
王子「ナイル川の源流を探していた冒険家もこんな心境だったのでしょうね」
勇者「見つけたわいいが、どうやらぐるりと回り道しなけりゃならんようだな」
ナレ「平原を歩き山裾を辿って、町の側に来ても湖が邪魔して、さらに回り道をしなけれ
ばならない」
王子「ふうっ。やっと到着しましたよ」
王女「早く入りましょう」
翁 「テパの村へようこそいらっしゃった」
王子「テパの村、っていうんですね」
兵士「私は、旅の兵士。なんても、この村には羽衣づくりの名人、ドンモハメどのがいる
と聞いたのだが……かなり気むずかしくて、気に入った道具と材料がないと、仕事を引き
受けないらしいぞ。」
王女「ええ!?羽衣づくりの名人ですってえ!!(目を輝かせる)」
王子「落ち着いてください」
王女「これが落ち着いていられますか。どこにいらっしゃるのですか?」
勇者「と、とにかく。聞き込みを開始するぞ」
王女「武器屋横の人は?」
商人「商人仲間のうわさでは、満月の塔に『つきのかけら』というふしぎな石があるそう
ですよ。でもいったい、その石にはどんなチカラがひめられているんでしょうね。うーん、
気になる……。」
勇者「それは、俺も気になるな。王子、メモしておけよ」
王子「メモしてます( ..)φカキカキ」
王女「次の人!行くわよ」
武具「ここは武器と防具の店だ。どんな用だね?」
勇者「一応、見せてくれや。はやぶさのけん、ちからのたて……か、20000G以上するの
か。金が足りん、また後でな」
武具「また、来てくれよ!」
王女「次!西の方にいる人」
男性「ラゴスを捕まえてください!あいつが水門のカギを村から奪っていったので
す!」
王子「水門のカギですか……メモしときます」
王女「次!」
住人「この村の南に、満月の塔と呼ばれるものが、たっています。昔はそこへ舟で行けた
と聞きますわ。」
王子「舟で満月の塔へですって、先ほどのすいもんのかぎが関係しているのでは?」
勇者「ありうるな」
王女「次よ!」
女性「あたしはジーナ!うちのやどろくったら、どこへ行ったのかしら!また水門のとこ
ろで飲んだくれているのかしら!ぷんぷん!」
王子「水門ですって、やはりすいもんのかぎが必要となりそうですね」
王女「あ!金の扉があるわ!!きっと、ここにいらっしゃるに違いないわ。早く扉を開け
て!」
勇者「おいおい、興奮するなよ」
王女「早く!」
ナレ「王女にせっつかれながら、金の扉を開けると下に降りる階段があった」
王女「降りますよ」
ナレ「何らかの機械の前に老人が立っている」
王女「あなたさまは?」
老人「わしはドン・モハメ。この村で隠居する者。このわしに何か用か?」
ナレ「はい、いいえ、で答えてください」
王女「はい!(目を爛々と輝かせて)」
ドン「悪いがわしの方はそなたたちに用はない。帰ってくれ!」
王女「いけない!持ち物を軽くするために、預かり所に置いてあるんだったわ!!」
勇者「ちなみに、いいえと答えると?」
ドン「そうじゃろう。ならば帰ってくれ!」
勇者「というわけで出よう」
王女「せっかく機織り名人が見つかったというのに……。ええと、この村に預り所はある
のかしら?」
王子「ちょっと待ってください。水の羽衣を作る材料である、あまつゆのいとは手に入れ
ましたけど……旅の兵士が言ってましたよね。気に入った道具と材料がいるって、つまり
道具がないから、断られたのでは?」
王女「そ、そうだったわ。道具が足りないのよ……」
王子「もう少し、情報集めを続けましょう」
勇者「次は宿屋だな。女と寝ている男がいる?」
王女「女性は預り所の人でした」
宿男「うぬぬぬ……。ラゴスのやつめ……。私の足がもう少しはやければ、おめおめ逃が
しはしなかったものを!」
王子「ラゴスとかいう人に逃げられたのですね。何か取られたのでしょうか?」
ナレ「向かい合って会話中の二人に質問してみると」
男 「水門を開けよ。さすればかわききった川にも流れがもどるであろうぞ」
娘 「もう、おじいちゃんたら、これしかいわないの。いったい、どうしちゃったのかし
ら」
王子「水門を開けるそうです」
勇者「ふむ……。おや?町の外を犬が歩いているぞ」
王子「どうやらもっと北の方に行けるようですね」
勇者「行ってみよう。おい、犬!」
犬 「わんわんわん!」
勇者「だよな。北に禿頭がいるぞ。ワクワク」
禿男「うわー、ジーナ!オレが悪かった。ゆるしてくれ!うん?ジーナじゃないのか……。
いいか、おれがここにいるってないじょだぜっ。ヒック……。」
ナレ「はい、いいで、答えてください」
勇者「なんだ、ただの酔っぱらいか。いいえだな」
禿男「あんた、けっこう冷たいヤツだな。」
勇者「貴重な情報をくれない奴は、冷たくするに限るぜ」
王子「あそこに階段のある扉が」
勇者「どれ?だめだ、金のカギでは開かないぞ」
王子「町人達が言っていた、水門のカギが必要なのでしょう」
勇者「ラゴスとやらが持ち逃げしたんだろうな」
王子「探してみますか?」
勇者「そうだな。これで町人全員から話を聞いたから次の行動だ」
王女「どうなさいますの?」
勇者「ふふん。これだよ(と、牢屋のカギを取り出す)」
王子「なるほど、ルーラで飛んで牢屋巡りですね」
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冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・22
2020.02.25

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・22



勇者「さて、次の目的は?」
王子「世界地図を見てみましょう」
王女「せかいじゅのはを取りに行く途中にあった半島に点滅している箇所がありますね」
勇者「よし、行ってみよう」
ナレ「ザハンに飛び、そこから舟で半島へと向かう」
勇者「よし、着いたぞ。入ろう」
ナレ「町の中には、焚火をしている少年と犬。そして金の扉があった」
少年「みんな、私だけをのこしてどこかに行ってしまった……。うえ~ん、さびしいよお
っ。」
勇者「町人がいない?おい、犬!」
犬 「きゃいん!きゃいん!」
勇者「お、珍しく、わんわんわん!とは鳴かないな」
王女「金の扉を開けて入ってみましょう」
王子「それしかないですね」
ナレ「その先で一行が見たものは?」
勇者「おお!地下街じゃないか?」
王子「みなさん、ここにいたんですね」
王女「さっきの少年に話してあげましょうね」
勇者「いつもの通りに情報集めだ」
女性「ようこそ、ペルポイの町に。ここはロンダルギアふもとの南。ハーゴンの呪いがふ
りかからないよう、町を地下につくったのです」
王子「なるほど、そういうわけでしたか」
少年「ぼくの名前はルーク。しかし、それいがい思い出せないのです。気づいたら、この
町の近くの海岸にたおれていて…神父さまに助けられたのです。ああ、いったいぼくは、
どこから来たんだろう」
王子「そう言えば、ザハンの村の宿屋の女将が、恋人のルークの帰りを待ち焦がれていま
したね。この人じゃないでしょうか?」
勇者「かもしれないが、彼はNPCだから、ここからは動けない。永遠に再会のできない、
儚い恋といわけだな」
王女「悲しいですね」
勇者「それが、ゲームシナリオの冷たい作為だ」
王子「教会に人がいますね。聞いてみましょう」
男 「すやすや……」
王女「寝ているだけですね」
兵士「私は見た!町の北西、ロンダルギアのふもとで、岩山がわれるのをっ!あれは、悪
魔のなせるわざ!おお、神よ!」
王子「聞きましたか?ロンダルギア……たぶん、そこにハーゴンがいるのでしょうね」
勇者「ふむ……。エンディングに向けて、まっしぐらということだな。しかし、そこから
が一番難しいんだよ。君!」
ナレ「君、とは王子と王女に向けられたものではない。つまり、これを読んでいる貴方で
すよ」
勇者「何を言っているんだか……。ここは福引き所か、券を持っていないからパス」
王子「宿屋に誰か泊まっているみたいですよ」
宿女「あら、ボーイさん。ちょうどよかったわ。お風呂はどこかしら?え?ボーイじゃな
いし、ここにはお風呂がないですって?まあ!なんてホテルなのっ!」
勇者「風呂がない?つまり、覗きもできないということか。じゃあねバイバイ(@^^)/~~~」
王子「宿の北に誰かが、散歩してるのかな」
男 「ハーゴンはまやかしのじゅつが、とくいと聞く。しかしもし、大地の精霊ルビスの
まもりがあれば、まやかしをうちやぶれようぞ!」
王子「大地の精霊ルビスのまもり……メモしておきます( ..)φカキカキ」
王女「さて、この一角は、預かり所と道具屋か。お、ここにも禿男がいる」
禿男「おたくたちも、ろうやのカギを買いに来たのかい?」
勇者「買い物には来ていないが……何か知っていそうだな。ここは、はいだ!」
禿男「オレもよお、この町で売ってるって聞いて来たんだが、とんだデマだったようだな。
ちっ!」
勇者「なるほど……。この禿男の言っていることからすると、ろうやのカギを売っている
という噂がながれている、ってことだよな」
王子「そうですね。もしかしたら、どこかで密かに売られているかもしれませんね」
勇者「こうなれば、もう一度片っ端から聞いて回ろうぜ」
王子「ここの道具屋は知らないようです」
勇者「次に回るぞ。道を隔てたとこの道具屋で聞こう」
道具「いらっしゃいませ!ここは道具屋です。どんなご用でしょう?」
勇者「何を売っているんだ?」
道具「へい。こんなものですが……。やくそう、どくけしそう、?????、キメラのつばさ、
ですが」
勇者「おい!その、?????ってのは何だ?」
道具「おっと、だんな。誰から聞きました?これはちょっと値が張りますよ。いいです
か?」
勇者「……。なんか薬物取引しているみたいだな……。それをくれ!」
道具「では、お売りいたしましょう。でも、誰にもいわないで下さいよ。どなたがお持ち
になりますか?」
勇者「もちろん俺だ!」
道具「はい、どうぞ。勇者さん!ほかにも何かご用は?」
勇者「ない!」
道具「ありがとうございました。今後ともごひいきに!」
王女「何を受け取ったのですか?アイテム名が言われませんでしたけど……」
勇者「まあ、秘密取引だからな。聞かれたらマズいのだろうよ」
王子「で、何を?」
勇者「ああ……」
ナレ「と、アイテム欄を確認すると……」
勇者「ろうやのカギだ!」
王子「やりましたね!これで各地の牢屋を開けて回れる」
勇者「まだ、全部情報を聞いていないぞ」
王子「そうですね。町の隅に家があるようです。尋ねてみましょう」
老人「テパの村に羽衣作りの名人 ドン・モハメが住んでいるそうじゃ。わしも一つ作っ
てもらいたいもんじゃのう。」
王女「えええ、羽衣作りの名人ですってえ!!(目を輝かせて)テパの村ですか?どこに
あるのですか?」
王子「知らないみたいですね」
勇者「次の目的地はテパの村に決まりだ。最後に、武器屋のメニューを見て終わりにしよ
う」
王子「武具屋のメニューは、ドラゴンキラー・ひかりのつるぎ、ミンクのコート、そして
ちからのたて、です……。金が足りませんね。ミンクのコートが欲しいところですけど」
勇者「ちょっと待てよ。北東の方に建物があるぞ、まだ見てなかったよな」
王子「そうでしたね。行ってみましょう」
王女「あら?建物の外、町の隅っこに誰かいますよ」
勇者「うむ、そういうヤツに限って重要アイテム持ってるはずだ。行くぞ」
ナレ「建物の中は牢獄だった」
牢番「私は、ラゴスというぬすっとをろうごくに入れておいた。しかし、ラゴスは逃げ出
してしまったのだ!いったい、どこからどうやって……。うーむ、ふしぎだ……。」
王女「ラゴスというえば、テバで水門のカギを持ち去った?」
王子「どうやら、ここに逃げ出してきて捕まり、また逃げ出したようですね」
勇者「どうやら脱走の名人のようだ」
ナレ「金の扉を開けて左側の牢の中にいた老人に尋ねると」
老人「大神官ハーゴン様はロンダルキアの山々に。邪心の像を持つ者だけがロンダルキ
アへの道を開くことができるのじゃよ。ふあっふあっふあっふあっ」
王子「邪心の像?メモしておきます( ..)φカキカキ」
勇者「さて、右の牢屋には誰もいないようだが……。と見せかけて、隠し扉があるはずだ
な。建物の外にいた奴が隠れているはずだ」
ナレ「壁を調べていくと隠し通路があった。出てみると、先ほどの人物が立っていた」
町人「あは、見つかっちゃった!ぼくがウワサのラゴスだよ。水門のカギを返すからもう
許してね。ごめんね」
ナレ「すいもんのカギを手に入れた」
王女「テパの村に急ぎましょう!」
勇者「テパ、テパ、言うけど……。どこにあるんだよ?」
王女「世界地図を見て、まだ行っていない所があるわ。ベラヌールから北東にある大陸の
中ほどに点滅している所があるじゃない。たぶん町だと思うわ」
王子「なんだか分かりませんけど、行くだけ行ってみればどうでしょう?どうせ行かなき
ゃならなくなりますよ」
勇者「しようがねえな。行ってみるか」
ナレ「というわけで、テパの村と思われる場所へと向かったのであった」
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