銀河戦記/鳴動編 第二部 第三章 第三皇女 XI
2019.07.20

第三章 第三皇女


                 XI

 物語に戻ることにする。
 インヴィンシブルの艦橋。
 貴賓席に腰を降ろしているジュリエッタ皇女と、その両脇に直立不動の姿勢で立って
いるネルソン提督とアレックス。
 艦橋オペレーターは、アレックスの方をチラチラと訝しげに垣間見ている。
「まもなく、アルビエール候国領内に入ります」
「ここから先は、自治領を侵犯してゆくことになります」
 オペレーターの報告に対して説明するネルソン提督。
「いつ、どこから攻撃を受けるか判らないということですね」
「はい、その通りです。マーガレット様の艦隊は航空母艦を主体とした艦隊編成ですの
で、まずは戦闘機の大編隊が襲い掛かってきます」
 ジュリエッタの質問に詳しい解説を加えるネルソン提督。
「マーガレット皇女様の旗艦は、攻撃空母アークロイヤルでしたね?」
 確認を求めるアレックスにネルソン提督が答える。
「はい。舷側に皇家の紋章が配色されているので、すぐに判ります」
「ありがとう」
 頷きながら正面スクリーンに敵編隊を探し求めるような表情を見せるアレックスだっ
た。
「ランドール提督宛て、ヘルハウンドより入電しています」
 艦内の緊迫感を一気に高める声だった。
 アレックスは冷静に対応する。
「繋いでください」
 正面スクリーンにポップアップ画面でヘルハウンド艦長が映し出された。
「P-300VXが敵艦隊を捉えました」
「よし。索敵を続行。マーガレット皇女の旗艦空母アークロイヤルを探せ! それとド
ルフィン号をこちらに回してくれ。今からそちらへ行く」
「了解!」
 艦長の映像が途切れて、元の深遠の宇宙空間が広がる映像に戻った。
 アレックスはジュリエッタに向き直って、先程の交信内容を実行することを伝えた。
「これより我がサラマンダー艦隊は、マーガレット皇女様を保護するために、皇女艦隊
への突撃を敢行いたします」
「たった二百隻で大丈夫ですか?」
 心配そうに尋ねるジュリエッタに微笑みながら答えるアレックスだった。
「六十万隻を相手にするのではなく、目標のアークロイヤル一隻のみですので大丈夫で
すよ。ジュリエッタ様は、作戦通り援護射撃に専念してください」

 ヘルハウンドに戻ったアレックスは、早速サラマンダー艦隊に進撃を命じた。
「機関出力三分の二、加速三十パーセント。マーガレット皇女艦隊に向けて進撃開始」
 速度を上げてジュリエッタ艦隊を引き離すように先行してゆくサラマンダー艦隊。
「まさか、このヘルハウンドで、たて続けに戦闘をするなどとは思わなかったな」
 愚痴ともとれる言葉に、艦長が笑いながら答えた。
「いいじゃありませんか。我が艦隊の乗員達も提督を指揮官に迎えて、みんな張り切っ
ているのですから」
 艦長に呼応するかのように、オペレーター達が立ち上がって答える。
「艦長のおっしゃるとおりです」
「かつての独立遊撃艦隊の復活です」
「提督となら地獄の果てまでもご一緒しますよ」
「おいおい。地獄はないだろう。天国にしてくれ」
 笑いの渦が沸き起こった。
 本来なら笑っていられる状態ではなかった。六十万隻もの大艦隊がひしめく中に飛び
込んで、皇女艦に取り付いて、白兵戦でマーガレット皇女を保護しようというのだから。
まさしく命がけの戦いで、地獄の果てまでという言葉が出たのもそのせいなのだ。
 しかし、サラマンダー艦隊に集う士官達に迷いはない。提督と共になら、火中に栗を
拾いに行くこともいとわないのである。
 まさしくミッドウェイ宙域会戦の再来ともいうべき作戦が開始されようとしていた。


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妖奇退魔夜行/胞衣壺(えなつぼ)の怪 其の拾壱
2019.07.19


陰陽退魔士・逢坂蘭子/胞衣壺(えなつぼ)の怪


其の拾壱 事件ファイル


 台所。
 父親が喪服を脱いで食卓上に投げ捨て、ネクタイをグイと下に引きずりおろして、椅
子の背に頭をもたげるようにして疲れたようにだらしなく座っている。
 食卓の上には、葬儀屋が手配したのであろう家族用の食事が並べられている。
 そこへ美咲が入ってくる。
 すでに喪服から普段着に着替えて、外出していたようである。
「お帰り、食事しないか」
 それには答えず、無言で二階の自室への階段を昇る美咲。
 母親を亡くした気持ちを察して、それ以上は追及しない父親。
 二階に上がり、自室に入る美咲。
 その足元には、黒ずんだ血液の塊がこびり付いたままとなっている。
 仮に拭き取ったとしても、ルミノール反応が明確に現れるだろう。
 日頃から、許可なく入室禁止と固く約束させていた。
 ましてや男性である父親が入ってくることはなかった。
 母親がたまに許可を得て入ってくるだけである。
 血痕に目をくれることなく、机に向かう美咲。
 その上には、怪しく輝く胞衣壺が鎮座している。

 数時間後、玄関から無表情で姿を現す美咲。
 その右手には、キラリと怪しく輝く刀子を握りしめていた。


 公立図書館。
 パソコン閲覧室で過去の新聞を調べている蘭子。
 各新聞社ともデータベース化されているが、朝日新聞の【聞蔵IIビジュアル】を開き、
利用規約などに同意した後、ログインする。
 何かと朝鮮日報(韓国の新聞社)日本支部と叩かれるほど、日本国と日本人を侮辱し
朝鮮寄りの報道姿勢を取っている新聞社。
 それが証拠に、激しい旭日旗叩きをしている韓国人でも、旭日旗模様の朝日社旗だけ
は何故かスルーしている。
 それはともかく、調査だ。
 明治12年(1879)から~平成11年(1999)までの紙面イメージを、日付・見出し・キー
ワード等で検索可(号外・広告含む)
 昭和60年(1985)以降の記事を収録し全文検索可能。
 まずは、定番の住所・氏名などから、事件の手がかりを探る。
 タッチペンで画面をクリックしながら、記事を検索する。
「あった!」
 そこには、かの旧民家の写真とともに、事件の内容が記述されていた。


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冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 27
2019.07.18


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 27


04/07 02:47 ナレ1「人面樹は相変わらず呪いの言葉をつぶやいている」


04/07 02:47 ナタリー「呪いの言葉しか知らないの?」


04/07 02:48 コンラッド「森の中で魔物に襲われたり行き倒れたりした人々の怨念がこ
もっていますからね」


04/07 02:50 ナタリー「きりがないわ。さっさと森を抜けましょう」


04/07 02:51 ナレ1「果てしなく人面樹が襲い掛かり、呪いの言葉をつぶやき続ける」


04/07 02:52 ナレ2「目の前から明るい光が射してきた」


04/07 02:53 リリア「森の外に抜けられるわ!」


04/07 02:53 ナレ1「一同、一目散に駆け出し、やっとこさ森を抜けることに成功し
た」


04/07 23:04 ナレ2「と突然、人面樹が現れた」


04/07 23:04 ナタリー「ちょっと、何よ。森はもう抜けたのよ」


04/07 23:05 コンラッド「このあたりは、まだ森の影響下にあるということでしょう」


04/08 03:00 ナタリー「うっとうしいわね。逃げるわよ」


04/08 03:01 リリア「逃げるんですか?」


04/08 03:02 ナタリー「いちいち戦っていたら体力も精神力も消耗しちゃうわよ」


04/08 03:02 コンラッド「その通りです」


04/08 03:43 ナレ1「一目散に逃げ出す一行」


04/08 03:45 ナタリー「ここまで逃げればもう大丈夫でしょう」


04/08 03:46 ナレ1「振り返れば遠くに通ってきた森が見える」


04/09 02:20 コンラッド「ごらんなさい。村が見えますよ」


04/09 02:21 ナタリー「ほんとうだ。どこの村かしら」


04/09 02:21 リリア「ニーチェ村です(小さな声で)」


04/09 02:21 ナタリー「ニーチェ村? あなたのいた村ね」


04/09 02:22 リリア「はい……」


04/09 02:23 ナタリー「故郷に戻れたと言うのに嬉しくなさそうね」


04/09 02:24 リリア「この姿では、故郷に戻れても誰もあたしがリリアだと気が付かな
いわ」


04/09 02:25 ナタリー「そ、そりゃそうね。どうする? 立ち寄る?」


04/09 02:25 リリア「ええ……。自分の家に寄って最低限必要なものを持ち出します」


04/09 02:26 コンラッド「泥棒だと思われませんか?」


04/09 02:27 リリア「あまり人の立ち寄らない村はずれにありますから大丈夫だと思い
ます」



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