冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 60
2019.09.16


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 60


コンラッド「さあ、気を引き締めて行きましょう」
ナタリー「クアール様がどんな試練を与えるかが問題ですね」
コンラッド「モンスターをぶつけてくる物理攻撃か、幻惑視などの精神攻撃なのか、
しっかりと見極めなければなりませんね」
リリア「昨日は幻惑視だったということですよね。すると今日はモンスター?」
コンラッド「ともかく羅針盤の示す通りに進みましょう」
勇者「ちぇっ!面倒くさいな」
ナレ1「と、突然モンスターが現れた」
コンラッド「おいでなすった!」
ナレ1「スライムが現れた!」
勇者「こいつなら楽勝だぜ、それ!」
ナレ1「スライムは仲間を呼んだ。スライムが十匹になった」
ナレ2「なんとスライムたちがどんどん合体していく」
ナレ1「なんとキングスライムになってしまった」
ナタリー「仲間を呼ぶモンスターか、厄介だわ」
コンラッド「素早く倒さないとキング化しますからね。言いながらキングスライム
を倒す」
ナレ1「ドロルメイジが現れた!」
ナタリー「ああ、こいつはマホトーンかけてくるわね」
コンラッド「まかせてください」
ナレ1「腰の剣を抜くと、えいやっと斬りかかる」
ナレ2「次から次へと現れるモンスターを倒してゆく一行。最初はかなりの頻度で
現れたが、やがて少なくなってゆく」
勇者「もしかして種切れか?」
ナレ1「大神官ハーゴンが現れた!」
勇者「ハーゴンだと!?ドラクエⅡのラスボスじゃないか。フェリス王国の大神官
の回し者か?」
コンラッド「まさか……とにかく、気を引き締めていきますよ。ナタリーさん攻撃
魔法できますか?」
ナタリー「攻撃魔法ね。分かったわ」
勇者「こいつとの対戦にはスクルトが有効だぜ、甘い息掛けられても多少耐えられ
る。ベホマ使われないようにマホトーンを掛けるのも良作だ」
ナタリー「全部あたしの役目じゃない。あんたのやることないの?」
勇者「俺は遊び人だぜ。せいぜい応援するだけだ。それ!フレーフレー(と応援団
長よろしく踊り始めた)」
ナタリー「使えねえ奴だな」
リリア「あたしは、回復薬で支援しますね」
コンラッド「お願いします」
ナレ1「ナタリーとリリアの支援を受けて勇猛果敢にハーゴンに飛び掛かるコンラ
ッド。悪戦苦闘しながらも何とか倒すことに成功する」
リリア「やったあ!倒しました」
ナタリー「さすが正義の騎士。惚れちゃうわね」
勇者「さあ、エンディングだあ!テーマソング高らかに……あれ?」
ナレ1「ハーゴンは倒され消え去ったが何事も起こらない。いや、地面をよく見る
と何やら紋章が出現していた」
コンラッド「これは、クアール最高導師様の紋章です」
勇者「なぬ?するとこの紋章の上に乗ると、クアールさんとやらの所に行けるって
ことか?」
ナタリー「何のこと?」
勇者「そうじゃないか。2Dマップの上に描かれた城や町の図柄の上に乗ると、そ
の内部に入れるじゃないか。ワープゾーンだよ」
リリア「相変わらず、ドラクエなんですね」
勇者「あったりめえよ。冗談ドラゴンクエストだろうが」
ナタリー「これが罠ということも考えないの?」
勇者「これ以上、当てもなく歩き回る方が馬鹿だよ。俺は行くぜ!(と紋章の上に
乗る)」
リリア「消えました!?」
ナタリー「どこへ飛んだ?奈落の落とし穴かな?」
コンラッド「とにかく、彼を放っておくわけにはいきません。我々も続きましょ
う」
ナタリー「そうね。クアール様もそうそう酷いことしないでしょう」
リリア「行きましょう」
ナレ1「意を決して、勇者の後を追って紋章の上に乗る一行だった。途端にどこか
へと消え去った」


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