冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 52
2019.09.02


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 52


ナレ1「目的地への道は、龍峡谷というだけあって山あり谷あり、おまけにモンスター
もテンコ盛りだった」
ナレ2「チャリラリラン♪ 勇者のレベルが上がった、体力が1上がった……。リリア
のレベルが上がった、体力が1上がった……」
ナタリー「ふうっ……キリがないわね。まあ、レベルの低いリリアの経験値稼ぎには丁
度いいけど」
リリア「勇者さんも同じですね」
勇者「おりゃあ!(とモンスターを一匹倒す)わらわらと出てきやがるな」
リリア「見て!(と指さす)山里が見えますよ」
コンラッド「チャッキリ村ですよ」
ナタリー「急ぎましょう」
ナレ1「というわけで、チャッキリ村に駆け込む一行」
リリア「宿屋を探しましょう」
勇者「それがいいね。飯をたらふく食いたいぜ」
リリア「それは止めてください。太りますから」
勇者「なんだよ、飯ぐらい好きに食わせろよ」
ナタリー「喧嘩は止めなさいよね。ほら、あそこに宿屋があるわ」
コンラッド「先に宿屋に行ってください。私は、教会に行きます」
リリア「司祭様に、クアール最高導師様についてお聞きするのね」
ナタリー「どこかで見かけたという情報でもいいから、聞きだせるとよいわね」
ナレ1「一行から離れて教会へ向かったコンラッド」
ナレ2「そそり立つ尖塔を構えた教会が、村の中心に立っていた」
ナレ1「村の中にモンスターが入れないのも、この教会が発する強力な結界が村を守っ
ているのである」
司祭「よくぞ参った、コンラッド殿」
コンラッド「お久しぶりです、司祭様」
司祭「噂に流れ聞いているぞ。クアール最高導師様を探しているそうだな」
コンラッド「左様にございます。司祭様はご存知ないですか?」
司祭「そう聞くだろうと思って、実は礼拝の時に村人達にそれらしき人物を見かけなか
ったか尋ねてみた」
コンラッド「で、どうでしたか?」
司祭「うむ……そもそも最高導師様がどんなお姿かも知っている者はおらんからな。並
みの人間ではなさそうな、あくまでそれらしき人物」
ナレ1「じらすような口調で言葉を続ける司祭」
司祭「龍峡谷の東斜面にムース滝があるのは知っておるな」


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