冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 43
2019.08.15


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 43


ナレ1「というわけで、宿屋へ向かう一向だった」
宿屋「いらっしゃいませ」
ナタリー「部屋はあいてますか?」
宿屋「はい。昨日まで、みなさん猫になってましたので、泊まる方がいらっしゃらなく
て全部あいてますよ」
リリア「一部屋はいくらになりますか?」
宿屋「伺ってますよ。みなさんが猫になる呪いを解いてくださったそうですね」
勇者「おう、そうともよ。いくらくれる?」
ナタリー「あんたは黙ってるのよ」
リリア「この人の言うことは無視していいです」
宿屋「はあ?」
コンラッド「それで、一部屋いくらですか?」
宿屋「大恩人から、お金は頂けませんよ。部屋も空いてますから、一人一部屋で結構で
す」
リリア「よろしいんですか?」
宿屋「喜んでお貸しいたします、はい」
ナレ1「というわけで、各自それぞれの部屋に入室する」
ナレ2「マンドレイク狩りで疲れた身体を癒すために、早めにベッドに入る一同」
ナレ1「寝静まった夜中、ナタリーの部屋の窓を開けて入ってくる怪しげな影」
ナレ2「影は、ナタリーの眠るベッドに這い上がり、その布団の中に潜り込む」
ナタリー「だれ!」
ナレ1「流石にナタリーも侵入者に気づく」
勇者「しー!俺だよ」
ナレ1「影は勇者だった」
ナタリー「あ、あんた何してるのよ」
勇者「男と女がすることといったら一つしかないだろう」
ナタリー「何言ってるのよ。今のあなたは女でしょうが!」
勇者「気にすることはないぞ。女同士、水入らずという言葉もある」
ナタリー「ないわよ!」
勇者「レズビアン、って知ってる?」
ナタリー「知らないわよ。早くどきなさい」
ナレ1「しかし、遊び人としての能力は絶大だった」
ナレ2「ナタリーがどんなに拒絶しても……」
ナレ1「などと言っているうちに夜が明けた」
勇者「今朝の太陽は黄色い……」
ナタリー「………………」
ナレ1「疲れてぐったりしているナタリー」
宿屋「おはようございます。お食事ができていますよ」
ナレ1「ドアをノックしてモーニングコール、各自の部屋を回る宿屋」
ナレ2「約十分後、一同が食堂に集まった」


11

- CafeLog -