冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 40
2019.08.12


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 40


コンラッド「それはそうと、そろそろ村人達の呪いを解きませんか?」
道具屋「そうですね。早速、薬を調合しましょう」
コンラッド「何か手伝えることはありますか?」
道具屋「それではお願いしましょうか」
ナレ1「というわけで、早速薬の調合に取り掛かる一向だった」
ナレ2「集めた薬草などを慎重に分量を量りながら、大鍋に入れて煮詰めている」
ナタリー「ところで、なんでそんな服に着替えたの?」
ナレ1「いかにも魔女が着るような衣装に身を包み、魔女の帽子を被っている」
リリア「コスプレですか?」
道具屋「ああこれは、薬を調合する時の作業着です」
リリア「凝り性なんですね」
ナレ1「それから数時間後、解毒薬は完成した」
道具屋「完成です。早速村の人たちを元に戻しましょう」
コンラッド「まずは村中に散らばっている猫ちゃんたちを集めなければいけませんね」
道具屋「それなら簡単です。教会の鐘を鳴らせば集まってきますから」
コンラッド「なるほど」
ナレ1「解毒薬を混ぜた餌を持って教会に行く」
コンラッド「鐘はどうやって鳴らしますか?」
道具屋「尖塔の真下に、鐘に繋がるロープが垂れ下げっていますから」
ナタリー「ロープを引けば良いのね。ああ、これみたい」
ナレ1「見上げればかなりの高さのところに見える鐘から垂れ下がるロープ」
ナタリー「引くわよ。それーえ!」
ナレ1「カラーンコローンと、教会の鐘の音が村中に響き渡る」
ナレ2「すると、どこからともなくゾロゾロと猫が集まってきた」
リリア「あら、可愛い?」
道具屋「みなさん、お食事ですよ」
ナレ1「教会の庭先に餌を盛った皿を並べるリリア」
コンラッド「元は人間ですよね?猫の餌で良いのですか?」
道具屋「大丈夫です。そもそも猫になって、その内臓も猫仕様になっていますから」
コンラッド「なるほど……」
リリア「さあ!お食べなさい」
ナレ1「餌皿に集まって食べ始める猫たちと、それをじっと観察している一向」
リリア「変化ありませんね……」
道具屋「もうしばらく様子を見てみましょう」
ナレ1「やがてお腹一杯になった猫たちは眠り始めた」
ナタリー「寝ちゃったわよ。まさか毒薬だったの?」
道具屋「いいえ、そのはずはないです」
ナレ1「その時、猫の身体が輝きはじめた」
リリア「変化が表れてきたみたいですよ」
ナタリー「薬が効いてきたのね」
ナレ1「見ている間に、次々と変身を遂げてゆく猫たち」
ナレ2「一匹が人間に戻ったのを機に、周りの猫たちも人間に戻ってゆく」
通行人男「ふああ(大欠伸して)よく寝たなあ」
通行人女「あたし達、何してたのかしら」
通行人男「あれ?なんで裸なんだ?」
通行人女「きゃあきゃあ、見ないで~」
ナレ1「口々に叫びながら、自宅へと駆け出す元猫の人々であった」
ナタリー「猫は服を着ないものね(クスリと笑う)」


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