続・冗談ドラゴンクエスト 冒険の書・20
2020.11.17

続・冗談ドラゴンクエスト 冒険の書・20


PCメニューへ

ドラマに戻る


大魔王ブラモス


勇者「ここはどこだ?」
ナレ「気が付くと、一同は荘厳な城の前に立っていた」
ナタリー「成功したわね」
勇者「これがブラモスのいる城か?」
リリア 「そのようですね」
勇者「どうせなら、ブラモスの真ん前に送ってくれればよかったじゃんか」
ナタリー「それで、いきなり戦闘になって身構える暇なく逝ってしまうのね」
コンラト「そうですね。ラスボスに当たる前に、雑魚や中ボスとの戦いを経て、戦意高揚させ
ながらラスボスと戦う心構えを整えるのです」
勇者「"(-""-)"……何か分からんが……ともかく、早いとこラスボスに会いに行こうぜ」
ナレ「といいながら、懐から一冊の本を取り出した」
ナタリー「何よ、その本は?」
勇者「これか?ひいばばの書いた自叙伝だよ」
リリア 「自叙伝?」
勇者「ああ、この城の攻略法が図解(MAP)付きで解説してあるぜ」
コンラト「早い話が攻略本ですね」
ナタリー「まあ、どうでもいいわ。さっさと行きましょう」
ナレ「攻略本のおかげで、とうとうブラモスの前にたどり着いたのであった」
*参照 冗談ドラゴンクエスト バラモス城

ブラモス「ついにここまで来たか。勇者よ。この大魔王ブラモス様に逆らおうなど身のほどを
わきまえぬ者たちじゃな。ここに来たことをくやむがよい。ふたたびび生き返らぬようそ
なたらのハラワタを喰らいつくしてくれるわっ!」
勇者「おい!そのセリフ、おまえの爺さんと同じだぞ(と攻略本を見ながら)」
ブラモス「おまえも、俺の爺ちゃんを倒した女勇者の曾孫だろ!?合せてみただけだ」
勇者「意味分らんが……とにかく、おまえを倒す!!」
ブラモス「しゃらくせえ!カカッテコイщ(゚Д゚щ)」
勇者「アスキー顔文字とは、余裕だな。機種依存文字があるから、文字化けして何書いて
あるか分からない人もいるぞ」
ブラモス「漢字変換してたら、面白いのがあったから使用したまでさ」
勇者「そうか。じゃあ、改めて戦闘開始だ!」
ナタリー「あんたら、何やってんのよ!真面目にやりなさい!!」
勇者「へいへい」
ブラモス「怖い人ですね」
勇者「ああ、おまえより怖いぞ」
ブラモス「そのようですね」
ナタリー「……"(-""-)"あのね……」
ナレ「戦闘再開!激しい戦いが繰り広げられた。そして勇者の止めの一撃が決まる」
ブラモス「ぐうっ……お…おのれ、勇者……わ…わしは……あきらめ…ぬぞ…ぐふっ!」
ナレ「大魔王ブラモスは、断末魔の悲鳴を上げながら闇の中へと沈んでいった」
勇者「断末魔も爺さんと同じだな」
ブラモス「(闇から顔を出して)台本に書いてあるんだよ!(そしてまた消えた)」
ナタリー「と、とにかく……倒したのよね」
リリア 「はい。これで世界に平和が訪れますね」
勇者「それはそうと、姫さまはどこに囚われているんだ?」
ナタリー「あんたの関心事は、姫が美人かどうかでしょ?」
勇者「当然だ!」
ナタリー「もし、〇スだったらどうするの?」
勇者「放っておいて帰る!!」
リリア 「でしょうね」
コンラト「姫を見つけました!!」
ナタリー「さすが、コンラッドさんね」
姫 「助かったのですか?ブラモスは?」
コンラト「ブラモスは倒しました。ご安心ください」
勇者「さすが、ナイトだな。姫の扱いには慣れているようだ。にしても……(姫を凝視
する)」
リリア 「そんな言い方、姫さまに対して失礼ですよ」
勇者「そうかあ……。ま、姫のことはコンラッドに任せる」
ナタリー「どうやら、お気に召さなかったようね」
リリア 「女性だったら、誰にでも手を出すのではなかったのですか?」
ナタリー「相手が王女様だからでしょ。下手に手を出したらどうなるかで、思い留まったって
ところね」
コンラト「ところで、お手に持たれているものは?」
姫 「これは、『ひかりのたま』と言います。大魔王ズーマを倒すさいに、その闇の衣を
剥がすためのものでした」
勇者「あれ?ひかりのたま、って俺のひいばばが持ってたんじゃなかったっけ?」
コンラト「ズーマを倒した後に、持っていても仕方がないと、国王に献上なされたと聞きまし
た」
勇者「そうなのか?」
姫 「以来ひかりのたまは、ファンタリオン王国の国宝となっております」
ナレ「壁や天井が崩れ始めていた」
勇者「なんだよ。ラスボス倒すと、いっつも城まで一緒に崩壊するのはなんでだよ」
ナタリー「この城も一度は崩れたのよね。たぶんブラモスの魔法で復元されたのだろうけど、
本人に倒れれば魔法も解けて崩れるのよ」
コンラト「なるほど……」
勇者「今竜王がいる城もいなくなれば崩れ去るってことだな」
リリア 「のんびり話し合っている暇ありませんよ!」
ナタリー「そうだったわね。コンラッドさん!」
コンラト「分かりました(導きの羅針盤を取り出す)皆さん、私を囲むようにして、手を繋い
で輪になって下さい」
勇者「それで、童謡かごめかごめを歌い踊るのか?」
ナタリー「ふざけないの!」
ナレ「コンラッドが羅針盤に意識を集中すると、一同の足元に魔法陣が輝きだした」
ナタリー「みんな、意識を集中して。元の世界に戻れるように!」
リリア 「元の世界へ」
姫 「戻れますように」
勇者「おお、帰るぞ!」
ナレ「一同が目を閉じて瞑想する。やがて……」

↓ 1日1回、クリックして頂ければ励みになります(*^^)v




11

- CafeLog -