続・冗談ドラゴンクエスト 冒険の書・5
2020.10.18

続・冗談ドラゴンクエスト 冒険の書・5


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リマルダールへ

ナレ「ガラナを出立して、一路リマルダールへと向かう」
勇者「リマルダールって、どの辺だよ?」
リリア 「そうですね……。今いる大陸の南東の方角の遥か先ですね」
勇者「船とか飛行船とかないのかよ」
コンラト「ファンタリオン王都に戻れば、飛行船発着場がありますけど」
勇者「よし!戻ろう」
ナタリー「でも、乗船料かかるわよ。へたすりゃ、依頼料なくなるかも」
リリア 「それに発着時刻もありますし」
勇者「とにかく戻ろう。それから考える」
ナレ「ファンタリオン王都に戻り、飛行船発着場へとやって来た」
勇者「時刻表はどこだ?」
ナタリー「ここにあるわよ。リマルダール行きは……あ、5分後に出発よ!!」
勇者「急げ!走れ!メロス!!」
ナタリー「どさくさ紛れに変なこと言わないでよ」
ナレ「改札口のセンサーにギルド証をかざして、ピッ!という音を確認して、飛行船に乗
り込む」
リリア 「間に合ったわね(息せき切って、汗をかいている)」
勇者「ちょっと聞いていいか?」
ナタリー「なによ?」
勇者「ギルド証って、Suicaかなんかなのか?」
コンラト「まあ、それに近いものです。ICチップが組み込まれていて、身分証代わりになる
し、ギルド証で国境を越えることもできます」
リリア 「改札のセンサーにかざせば、乗車賃なども記録できて後払いになります」
ナタリー「乗船料もギルド割引になるわよ」
勇者「なるほど、便利な時代になったな」
ナレ「ほどなくして飛行船は出発した」
勇者「そういや、最初の依頼で飛行船は使うなと指示されて、28000マイラの道のりを地
べた這いずり回ったな」
ナタリー「そんなことあったっけ?」
勇者「いや、あっただろう……てか、何か忘れているような気がする……」
ナタリー「気のせいでしょ」
勇者「いや……思い出したぞ」
ナタリー「女性の事以外3歩あるけば忘れるんじゃなかったけ?」
勇者「隠すなよ。依頼の報酬だよ」
ナタリー「な、なんのことよ?」
勇者「確か、依頼を達成して貰ったよな?」
ナタリー「貰った?」
勇者「7800Gの報酬だよ!!」
ナタリー「でも、あんた死んでたじゃないの?受け取る権利はないよね」
勇者「そんなことあるか!途中までは一緒だったはずだ」
ナタリー「ああそうよね。簡単に死んじゃうし、遺体が獣や魔物に食われないように、カタリ
村まで運んで、教会で蘇生してあげたんだからね。復活料貰いたいくらいよ」
勇者「何言ってんだよ。復活ったって、ありゃ失敗だろうが……そのせいで俺はなあ…」
コンラト「まあまあ、その話はしないでおきましょうよ(とリリアを見る)」
ナレ「男女入れ替えの恐慌体験を思い出して震えているリリア」
ナタリー「そ、そうね……。分かったわ。あんたの借金10000G分チャラにしてあげるわよ。
それでいいわよね」
勇者「おうよ。当然(*´ω`)」

ナレ「そうこうするうちに、リマルダールの町に到着した」
コンラト「依頼主は宿屋にいる【よしりんぼう】という方でしたね」
リリア 「依頼品は【妖精の笛】ですね」
ナタリー「宿屋はっと……あ、あったわ」
ナレ「早速、宿屋に向かうと依頼主はすぐに見つかった」
ヨシリン「儂が、よしりんぼうじゃが、お主たちは?」
ナタリー「ギルドからの依頼を請け負ったものです」
ヨシリン「おお!そなたらが、妖精の笛を運んでくれるのか?」
リリア 「はい、その通りです」
ヨシリン「そうかそうか。ちょっと待って下され」
ナレ「奥の部屋に引っ込んだと思うと、依頼品である妖精の笛を持って戻って来た」
ヨシリン「これじゃよ(と笛を差し出す)」
コンラト「これが、妖精の笛ですか?」
ヨシリン「そうじゃ。戦闘中にこれを吹くと魔物を眠らせることができるのじゃ」
リリア 「それは便利ですね」
ヨシリン「これを、マイレにいる道化師のナヌエルに渡して下され」
ナタリー「分かりました」
ナレ「妖精の笛を受け取り、次の目的地へと向かう」

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