冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・14
2020.02.13

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・14


ナレ「川を渡り、毒沼を越えて竜王城へとやってきた一行」
勇者「さて、まずはロトの剣を手に入れるぞ!」
王子「竜王に会いに行くのではないのですか?」
勇者「それは後回しだ。レベルアップも兼ねて、先に剣を見つける」
王女「ロトの剣があるという確証は?」
勇者「ドラクエIをプレイしたからな」
王子「なんですか、それは……」
勇者「とにかくだ。城に入ったら、マッピング頼むぞ」
王女「Iをプレイして覚えてないの?」
勇者「俺が、記憶力いいと思うか?それに、Iから百年も経っているんだ。マップも変わ
っているかもしれん」
王子「はあ……わかりました」
ナレ「マッピングをしながら、城内を探索する一行。グレムリン4体の出現に手こずり、
何度も全滅を繰り返しながらも、念願のロトの剣を手にするのだった」
勇者「取ったど~!!(剣を高々と掲げる)」
王子「おめでとうございます。じゃあ、リレミトで脱出しますか?」
勇者「おう……ってか、いつリレミト覚えたんだ?」
王子「ついさっきですが」
勇者「でかしたぞ。おまえって、意外と便利な奴だな。戻ったらカツ丼奢ってやるぞ」
王子「そんなもの、この世界にありませんよ。リレミト!」
ナレ「竜王城を脱出して、一旦ラダトーム城へと帰還する」
勇者「よおし、カツ丼も食ったことだし、今度は竜王に会いに行くぞ!」
王子「ソレ、どこで食ったんですか?」
勇者「気にするな。ナレーションの大好物だそうじゃないか」
王子「そうなんですか?」
ナレ「ええ、まあ……」
王女「意外と俗物的なんですね」
ナレ「ほっといてください!」
勇者「腹ごしらえも済んだし、出発だあ!」
ナレ「再び竜王城に戻ってきた一行」
王子「前回の探検で、おおよそのマップが出来上がっています」
勇者「そうか、前回使わなかった階段を昇り降りすればいいんだよな」
王子「はい。3階からですが」
勇者「うん……(考え込んで)このロトの剣、おまえにやる!(剣を王子に手渡す)」
王子「えええ!いいんですか?」
勇者「ああ。鉄の槍じゃ、心もとないだろ?俺は、同じ攻撃力のおおかなづちで十分だ」
ナレ「なんとまあ!珍しくパーティー思いの行動をしましたね」
勇者「うるせえ!リレミト覚えてて、回復役のこいつが必要だからだ」
王子「ありがとうございます。ありがたく頂いておきます」
ナレ「こうして、竜王城の最深部へと突き進み、竜王の前へと歩み出たのであった」
竜王「よく来た、勇者よ。わしが王の中の王、竜王のひまごじゃ。最近パーゴンとかいう
者が、えらそうな顔をして、はばをきかせていると聞く。じつにふゆかいじゃ!もし、わ
しにかわってパーゴンをたおしてくれるなら、いいことを教えるがどうじゃ?」
ナレ「はい、いいえ、で答えてください」
勇者「いいえ、と答えたら?」
竜王「そうかいやか……。おまえはいがいと心のせまいやつだな。では、もう何もいわぬ。
行くがよい。」
王子「何言ってるんですか?ここまで来て、知らんぷりんはないでしょ!」
勇者「うるさいなあ!じゃあ、はい、だ」
王女「なによ、その言い方は?」
勇者「間違った選択をして、ゲームオーバーになったり、スタート地点に戻されることは
ないからな」
王女「勝手になさい!」
竜王「ほほう。やってくれるかっ!では、5つの紋章をあつめよ。さすれば精霊の守りが
えられるという。かつてメルキドと呼ばれた町の南の海に、小さな島があるはず。まず、
そこへ行け!その島は、この城からまっすぐ南へ進めばたどりつけるはずじゃ!紋章をあ
つめ、精霊のチカラをかりなければ、パーゴンはたおせまいぞ!」
勇者「紋章集めか……ドラクエⅢでいう所の、オーブ集めに相当するのだな」
王女「なんのことを、おっしゃっているのでしょうか?」
勇者「いや、こっちの話。気にするな。さあ、南の島へ向かってGO!だ」
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