冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・11
2020.02.10

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・11


ナレ「サンペタを出立して、一旦南へサンブルグ城を横目に、さらに西へ『サンブルグ西
のほこら』を経て、西へ西へと果てしなく続く草原を渡る」
勇者「かぶとムカデが出た!しかし、なんて固いやつだ。スクルトかルカナン使えないの
か?」
王子「レベル20にならないとスクルトは覚えられません」
王女「ルカナン、ついさっき覚えましたけど……。1匹や2匹くらいじゃ、MPがもった
いないかもです」
勇者「そうか……。君が言うならそうなのだろうな」
王女「はい」
ナレ「かぶとムカデを倒し、さらに砂漠を越えて海が見えたら、北に進路を変えると塔が
見えてくる」
王女「あれが、ドラゴンの角です」
勇者「よし、二人とも残りのMPは?」
王子「大丈夫です」
王女「わたしも」
勇者「ならば、行くぞ!」
ナレ「ドラゴンのつの、へと入る一行」
勇者「お、誰かいるぞ」
王子「何か情報教えてくれるかも」
勇者「おい、おまえ」
男 「旅の人!知っていますか?」
勇者「知らん!」
男 「ここがドラゴンのつの、と呼ばれる有名なふたごの塔ですよ。なんでも昔は向こう
岸の塔と、つり橋でむすばれていたとか…。しかし今は、このありさま。どうやったらむ
こう岸まで行けるんでしょうね……。」
勇者「風のマントがあれば行けるらしいぞ。ちなみに、はいと答えると」
男 「……。まだ何も話していないのに。ま、いいか」
勇者「と、気のない返事をするぞ」
王女「遊んでないで、急ぎましょうよ」
王子「MPも残り少なってきました」
勇者「おっしゃ!駆け抜けるぞ」
王子「あれ、攻略本見ないのですか?」
勇者「大丈夫だ。ここは単純だから」
王女「でも、吹き抜けに落ちないように気を付けましょうね」
ナレ「というわけで、最上階にたどり着く」
勇者「お、誰かいるぞ」
王子「さっきも、そう言いましたよね」
衛兵「おぬし、かぜのマントを持っておるか?」
勇者「ここは当然、『いいえ』だな」
衛兵「ここからはるか東の風の塔という所に、そのマントはあると聞く。それをつければ、
このような高い所から少しだけ空を飛ぶことができるらしいぞ。」
勇者「おお、解説ご苦労さん。で……」
王子「はい、と答えると……ですね」
勇者「おおよ。おまえも分かってきたな」
王子「どういたしまして」
男 「ならば、それをつけてここから落ちているといい。この高さならむこう岸まで飛ぶ
ことができるかもしれんぞ。」
勇者「そういうわけだ。行くぞ!」
王子「あ、待ってください!」
勇者「それえ~!!」
ナレ「勢いよく空中に飛び出す勇者。一行の落ちた地点は、元の塔の入り口だった」
勇者「あれ?」
王子「何やってるんですか!そらのマントは、ちゃんと装備しなくちゃだめですよ。持っ
ているだけではだめなんです!!」
勇者「あはは、うっかりしてたよ」
王女「うっかりじゃ、済みませんわよ」
勇者「……ともかく、コマンドを開いて、『そらのマント』を装備してと……よし、これ
でよし!さあ、再挑戦だ」
王子「まったく……」
ナレ「ふたたび塔を昇りはじめる」
勇者「おおお、メタルスライムが現れたぞ。やっつけろ!」
ナレ「初のメタルスライムの登場に興奮する勇者」
王女「やった!ダメージ1与えたわ」
勇者「いいぞ、次は王子の番だな」
ナレ「王子の攻撃。会心の一撃!メタルスライムを倒した」
勇者「でかした!王子もやるな!!」
ナレ「1015ポイントの経験値をかくとく。全員それぞれレベルアップした」
勇者「みろ、こうなることを予測して塔から落ちたんだよ」
ナレ「ここぞとばかりに、言い訳を正当化する勇者」
勇者「よし、再び頂上に来たぞ!かぜのマントは……よし!ちゃんと装備してるぞ」
王子「だったら飛ぶのみです」
王女「ちょっと怖いです」
勇者「よし!行けえ~!!」
ナレ「ちなみに飛び降りる時は、塔の北側に向かって跳ぶようにしましょう。西側に飛ぶ
と、塔の入り口に戻ってしまいます」
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