肺炎・胸膜炎
2019.12.31

○月○日 肺炎・胸膜炎


 そんな忙しい毎日を暮らしていたのだが……。

 その日は朝から体調がすぐれなかった。
 やけに寒く感じていた。
 ストーブにかじり付きでも、一向に身体が温まらなかった。
 咳がひんぱんに出て、胸も締め付けるような痛みがあった。
 念のために体温を測ってみる。
 39度。
 風邪かインフルエンザか?
 尋常ならざる事態に陥っていることは確かなようだ。


 4度の入院を体験しての実感だった。
 そう……腸閉塞で3度目の入院があったのだが、同じ内容を書くのも……

 早速病院へ向かう。
 前回までの治療費滞納はあったが、取りあえずは診療が可能であった。
 今までは消化器外科だったが、今回は明らかに内科であろう。
 あの主治医とは、はじめて担当が代わることになる。
 内科を受診して医者は、レントゲン写真を見せながら言った。
「肺炎と胸膜炎ですね」
 え?
 耳を疑ったが、レントゲン写真は明確な答えを示していた。
 肺の映像が、蜘蛛の巣状の白い影で完全に覆われていた。
 胸膜炎である。それに肺炎を併発していた。
 以前、肺の影が薄いと診断されたことがあったが、それが具現化してしまったというわ
けである。

 肺炎と胸膜炎。
 後で知ったことであるが、全身性エリテマトーデスの合併症として有名な病状である。
 主治医もそのことは良く知っていたらしく、
「膠原病です。埼玉医科大学総合医療センターで、精密検査を受けた方がいいでしょう。
紹介状を書いておきましょう」
 ということになった。
 埼玉医科大学総合医療センターは、リウマチ(膠原病)ではかなり有名な病院だそうで
ある。

 レントゲン写真で、肺炎と胸膜炎であることは明確だったので、すぐさま治療が開始さ
れ順調に回復してゆく。
 膠原病の治療も必要だったのだろうが、この病院ではそれができない。
 膠原病の専門家でない医師が下手に治療をすると、病状を悪化させるだけである。
 ここでは肺炎と胸膜炎だけに絞って治療が行われた。
 そして退院の日を迎える。
 またしても診療費は「ごめんなさい!」である。
コメント一覧
コメント投稿

名前

URL

メッセージ

- CafeLog -