小腸内造影検査
2019.12.25
○月○日 小腸内造影検査


 ともかく、入院して検査漬けの毎日が始まる。
 X線、CT、大腸内視鏡……。

 今回は、小腸内造影検査というものが新しい項目に入った。


 再び、口腔から管を挿入しての検査があった。
 ただし今回は、五メートルもの長さのある導入管を鼻から喉を通して差し入れ、造影剤
を注入して小腸をTV-X線撮像装置で撮影する検査である。リアルタイムで腸内の様子
が検査できる方法である。この管は造影剤を送るだけで、カメラは内臓されていない。

 五メートル?

 信じられない。
 そんな長いものを鼻から喉を通して小腸まで差し入れるなんて……。

 確かに小腸はとぐろを巻いて、非常に長い消化器官である。
 日本人の平均的な、その長さは6メートル以上あるといわれている。
 当然、導入管もそれなりの長さが必要なのは理解できるが……。
 実際に、鼻から差し入れるところを目撃すると、恐怖が先走る。
 管にたっぷりとゼリー(たぶん麻酔剤含む)を塗って、ゆっくりと差し入れられる。
 喉を通過するあたりでは、やはり嗚咽感が起こるが、胃内視鏡に比べれば楽である。
 するりと胃の中に入ってゆく。
 そして十二指腸へ。
 さて、ここら辺りから、苦しみがはじまる。
 小腸はまっすぐではない。
 くねくねと曲がっているから、導入管の先っぽが腸壁に当たって痛いのである。
 導入管には針金のようなものを通す穴が平行して通っているが、その針金を操作して先
っぽを自在に曲げて、小腸の屈曲に合わせるようにして、先へ先へと送り込んでいくので
ある。
 何度も何度も曲がりくねった腸壁にぶち当たる。
 痛い。
 針金を操作して屈曲を通過させる。
 また当たる。
 痛い。
 針金を操作して……。
 これの繰り返しで、少しずつ先へと送り込んでいく。
「造影剤を注入しますよ」
 所々で、造影剤を注入して撮影が行われる。

 やがて、
「今日のところは、ここまでにしておきましょうか」
 ということだった。
 やっと終わったかと思ったのだが……。
 しかし、導入管は差し入れたままだというのである。
 まだ小腸の半分にも達していないので、毎日少しずつ先へと送り込んでいくというので
ある。
 鼻から管を通したまま病室へ戻る。
 5mの管をそのままにできるのは、絶飲絶食中だから。腸内に繋がった管からは腸から
の分泌物などが常時湧き出てくるので、瓶を置いてその中に受け止める。

 その5mの管から解放されたのは、十日後のことだった。
コメント一覧
アットマン - 2019年12月25日 13:15
「こんにちは」
輪が妻は カプセル状の物を呑んで象徴ないを撮影。
詳しくは 聞きませんでしたが・・・。
お疲れ様です、お大事になさってください。
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