退院
2019.12.23
○月○日 退院


 病名が確定しないながらも、入院は続いた。
 食っては寝るだけ、合間に検査の生活で飽きもする。
 しかしながら、自分には仕事があるし、各種ローンの支払いもある。
 いつまでも入院しているわけにはいかない。
 対症療法しかできなくて根本治療ができないというなら……。

「一旦、退院させてください」

 と願い出た。
 主治医は渋ったが、強く主張することで何とか退院の許可を取ったのである。

 退院証明書には
【ブドウ状球菌敗血症】
 と書かれていた。

 敗血症といえば死に至る場合もある感染症である。
 あわただしく退院したので、詳しく聞く余裕も無かった。

 そんなことよりも、入院費用やら滞納しているローン代金の方が大問題だったのだから。
 仕事休んで無給状態だったもんな。


 今回の入院では、敗血症の疑いありと診断されたが、その症状の多くは全身性エリテマ
トーデスのものと合致しており、やはり前兆現象と言える。
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