冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 51
2019.08.29


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 51


ナレ1「簡易釜土を作って火を焚き、途中で捕まえた獲物を串刺しにして、その周りに
刺して炙る」
コンラッド「はい、焼けましたよ(と焼き肉を一行に手渡す)」
リリア「(肉を受け取って)ありがとうございます」
勇者「ところでよお、龍峡谷までは、後どれくらいなんだ」
コンラッド「そうですねえ……ざっと32万マイラってところですか」
勇者「32万マイラだとお!もしかして地球一周できる距離じゃないか」
リリア「ちきゅう……ってなんですか?」
勇者「地球を知らないのか?」
リリア「知りませんが……ここはファンタジア大陸ですよね。周りを果てしなく広がる
海に囲まれているという」
ナレ1「解説しよう。この世界の1マイラは、地球世界の1/10マイルであり、もち
ろんこの世界は地球ではない」
ナレ2「ここは仮想世界であり、地球平面説が常識となっている」
ナレ1「いや、こんな話はよそうぜ!ファンタジーに地球物理学を持ち出すな」
ナレ2「というわけで、話を元に戻して先に進めよう」
コンラッド「まあ、十日くらい歩けば着きますよ」
勇者「いきなり元に戻したな」
リリア「そろそろ眠りましょうか。明日も早いですから」
コンラッド「そうですね。今夜の見張りは私がやります」
ナタリー「お願いします」
ナレ1「というわけで、焚火を囲むようにして、それぞれ雑魚寝することとなった」
ナレ2「夜が明けて、目覚める一行」
ナタリー「久しぶりに良く眠れたわ(とチラと横を見る)」
ナレ1「そこには、ロープでぐるぐる巻きにされた勇者が横たわっていた」
勇者「おいこら!早く解放しろ!!」
ナタリー「どうやら今回は、縄ぬけできなかったようね」
勇者「身動きできないように呪縛の魔法かけたんだろうがあ」
ナタリー「あら、バレてた?」
勇者「まともに寝返りがうてなくて腰が……痛いぜ」
コンラッド「朝食が出来てますよ」
ナレ1「夜明け頃から準備良く、飯盒炊爨(はんごうすいさん)をしていたようであ
る」
ナレ2「ちなみに飯盒炊爨とは、おかずなどのさまざまな素材の調理を含めており、ご
飯だけを炊く飯盒炊飯(はんごうすいはん)とは区別される」
リリア「ご苦労様です」
ナタリー「さあ遠慮なく頂きましょうか」
ナレ1「というわけで、早速朝食となった」
リリア「コンラッドさん、眠くないですか?」
コンラッド「大丈夫です、鍛えていますから。48時間でも起きていられますよ。戦争
に駆り出されれば眠る時間さえ無くなりますからね」
リリア「戦争に出られるのですか?」
コンラッド「それが騎士の役目の一つですから。侵略者から国や国王を守るためには立
ち上がらなければ」
ナタリー「さすがは騎士ですね。どこかの遊び人には言えないセリフね」
勇者「うるせいやい!」
ナレ1「食事を終え、後片付けも済んで出発することとなった」
コンラッド「さあ、出発しましょう。目指すは龍峡谷!」


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