冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 47
2019.08.22


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 47


勇者「罠とは小癪なことを、脱獄名人・縄抜け名人の俺にかかれば朝飯前じゃ……あれ
れ?」
ナレ1「抜け出そうとするが、身動きできない」
ナタリー「残念ね。その網には呪縛の魔法が掛けてあるのよ」
勇者「ち、ちくしょう……」
ナタリー「さてと、そこどいね」
ナレ1「と言うと、魔法を使って勇者を網ごと部屋の片隅に移動させた」
勇者「ここから出せ~!」
ナタリー「無駄よ。魔法を解かない限り抜けられないわよ」
勇者「この借りは、必ず払ってもらうからなあ」
ナタリー「静かにしてよね、眠れないじゃない。さてと、おやすみなさい」
ナレ1「なんやかんやで、夜が明ける」
コンラッド「おはようございます」
リリア「いい天気ですよ」
ナタリー「おっは~!」
宿屋「おはようございます。皆さん、ぐっすり眠れたでしょうか?」
勇者「一睡もできなかったぞ(怒)」
宿屋「あらまあ!いかがなされましたか?」
勇者「こいつが(ナタリーを指さして)」
ナタリー「(勇者の口を塞いで)ああ、こいつの言うことは気にしないでいいですよ」
勇者「ぐぐぐぐ~(口を塞がれて声が出せない)」
コンラッド「私は、一度王宮に伺わなければならないので、出発の準備をしておいてく
ださい」
宿屋「食事をされてからでいいのでは?」
コンラッド「いえ、一秒でもお待たせするわけにはいきませんから」
ナレ1「王宮謁見の間。国王の前で傅くコンラッド」
国王「おお、朝からご苦労であった」
コンラッド「陛下におかれましては、ご健勝のほどお慶び申し上げます」
国王「コンラッドも忙しい身であろう。早速だが、これを遣わす」
ナレ1「侍従から書状を受け取ってコンラッドの前に差し出す」
ナレ2「数歩前に進み、傅きながらうやうやしく受け取るコンラッド」
国王「大神官様への紹介状である。有用に使うが良い」
コンラッド「ははっ!重々承知にございます」
ナレ1「コンラッドが宿屋に戻ると、一行の出発準備は整っていた」
リリア「お帰りなさい。出発準備は整ってます」
ナタリー「最初に大神官様にお会いするのよね」
リリア「大聖堂ですよね」
コンラッド「では、参りましょうか」
勇者「おお、気を付けて行けや」
ナタリー「あんたが行かなきゃ始まらないじゃない」
勇者「なんでだよ?」
ナタリー「パーティーの先頭は勇者と決まってるでしょ」
勇者「誰が決めたんだよお」
ナタリー「いいからきなさい(といつものように耳を引っ張り連れ出す)」


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