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2026.02.28 20:20 | pmlink.png 固定リンク | folder.png top_page | com.gif コメント (0)
銀河戦記/波動編 第三部 第三章 Ⅵ 混戦

第三章


Ⅵ 混戦


 旗艦戦艦デヴォンシャー艦橋。
「敵の分艦隊が本隊に合流しました。我が方の分艦隊は敵艦隊への側面攻撃が可能ですが」
 艦隊参謀長のランドルフ・タスカー大将が報告する。
「そうだな、側面攻撃を仕掛けよう。ウォーズリー少将に連絡しろ」
「かしこまりました」

 双方の分艦隊にとって、その位置取りが重要である。
 帝国の分艦隊は、本隊と公国分艦隊との中間地点にいる。公国艦隊への攻撃には最適な位置だが、公国分艦隊からの側面攻撃を受ける。この状態では、あっという間に撃滅されてしまう。本隊に合流するのは理にかなっている。


 第二部隊旗艦、戦艦ロイヤル・サブリンの艦橋。
「戦闘目標変更! 敵艦隊本隊を側面から攻撃する!」
 指令を受けて敵艦隊本隊への攻撃を開始するウォーズリー少将。
「攻撃目標、敵艦隊本隊!」
 副官のグレーム・アーモンド少佐が復唱する。
 本隊に加えて、第二部隊千隻の攻撃が始まった。
「しかし、敵艦隊は装甲の厚い戦艦を前面に配置しながら、後退しています。壊滅的な打撃を与えるのは難しいでしょう」
 航海長のハリスン・メイクピース中佐が指摘する。
「敵艦隊の狙いは、援軍の到着までの時間稼ぎというところでしょう」
「そうだろうね」


 デヴォンシャー艦橋。
「しぶといですね」
 タスカー大将の副官のアリスター・カークランド大佐が呟いた。
「敵は、後退しながらの防御戦闘だし、距離が縮まないから効果的な攻撃が当たらない」
 艦隊参謀次長のジェフリー・ウォーカー大佐が説明した。
「艦艇数では、こちらが圧倒しているのですから、別動隊を分けて惑星ケムニッツに先着して奇襲を掛けてはどうでしょうか?」
「それは止めた方が良いな」
「なぜですか?」
「援軍の存在があるからだよ。奴らは明らかに時間稼ぎをしている。つまり援軍を待っているということだ。何隻かは分からないが、すでに惑星に到着しているかもしれない。そんなところへ別動隊が向かえば全滅するかもしれん」
「なるほど」
「それにだ。別動隊を作らずとも、全力で突撃すれば五千隻の艦隊など容易く蹴散らせるだろう。それをやらないで、敵の後退戦法に付き合ってあげてるのには、陛下には何か意図することがあるのだろう」
「陛下が?」
 指揮官席に座って戦いの行く末を考えているアレックス公王を見つめるカークランド大佐だった。


 じっと前方のスクリーンを見つめるアレックス公王。
 時折、参謀長のタスカー大将と話し合っている。
「だいぶばらけてきたな」
 アレックスが呟く。
「開戦から三時間が経過しました。敵艦隊の総数は約三千隻に減りました」
 タスカー大将が伝える。
 装甲の厚い戦艦もすでに撃沈し、艦隊へのダメージが大幅に増えていた。
「投降を呼びかけるのもありなのだがな」
 アレックスが呟くと、
「援軍がくるということなら無理でしょう」
 タスカーが答える。
「だよな」
 ため息をつくアレックス。
「その援軍ですが、情報によりますと三万隻になります」
「三万隻、つまり今戦っているのと合わせて約一倍半か。まあ何とかなるだろう」
 自身気ある発言に、胸を撫でおろす乗員達だった。



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銀河戦記/波動編 第三部 第三章 Ⅴ 中性子星

第三章


Ⅴ 中性子星


 漆黒の宇宙空間に浮かぶ中性子星マクデブルク、強烈なガンマ線と眩い光を放つ。
 その影響をあまり受けない軌道上を反対周りでから接近する二つの艦隊。
 双方、射程に入り次第、戦闘が開始される。
 四千隻対二万四千隻、六倍もの艦艇差でケンタウロス帝国に勝ち目はない。ジリ貧で艦艇数は減っていくばかり。

 ケンタウロス帝国艦隊旗艦ヴェルテンベルク艦橋。
「戦闘継続時間十五分、そろそろ時間です」
 ラング副官が伝える。
「よし。戦闘態勢のまま後退せよ。全速後進!」
「全速後進!」
 帝国艦隊が後退をはじめた」
「分艦隊を呼べ!」



 分艦隊旗艦クローンプリンツ艦橋。
 指揮官のヴァルター・シュパールヴァッサー中佐が、本隊と連絡している。ドゥーゼ中将がスクリーンに映っている。
『君達の出番だ。やってくれ』
「任せてください」
「よろしく頼む」
 通信が途切れた。
「よし。出るぞ!」
 惑星フェッデリンゲンの影側から出撃を開始する分艦隊。
「戦力図を」
「スクリーンに戦力図を投影します」
 スクリーンに両艦隊の艦影が映し出された。
 後退する味方艦隊は青く表示され、追撃する敵艦隊は青く表示されている。重力加速度計の数値から換算で、敵艦隊数は約二万隻と出ていた。
「全速前進! 敵の横っ腹に蹴りを入れるぞ!」
 敵艦隊の横から急速接近して攻撃を開始する分艦隊。
「撃って撃って、撃ちまくれ! 残弾数を気にするな」
 分艦隊は、敵艦隊を打ち崩すのではなく、混乱させて船足を遅くさせる効果を狙ったものだ。
 ある程度の効果を見届ければ、離脱して本隊と合流する作戦だったのだが。
「左舷後方にエネルギー反応!」
 レーダー手が叫んだ。
「なんだと!」
 表情が青ざめるシュバールヴァッサー中佐。
「敵艦隊です! およそ千隻!」
「敵側にも、自分と同じ作戦を考えられる奴がいたのか?」
「いかがなされますか? 反転して迎撃しますか?」
 副官が尋ねる。
「だめだ。反転攻撃する暇はない。戦闘中止! 取り舵一杯! 全速前進で本隊に合流する」
「了解!」
 敵艦隊への攻撃を中止して、本隊への合流を選んだシュバールヴァッサー中佐だった。
 コースを変えて本隊に合流しようとする分艦隊だった。


 旗艦ヴェルテンベルク艦橋。
『申し訳ございません』
 スクリーンにはシュバールヴァッサー中佐が映っており、頭を下げて謝っている。
「仕方あるまい。敵にも同じ考えを持っていた奴がいたというだけだ。隊列に加われ」
『了解しました』

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銀河戦記/波動編 第三部 第三章 Ⅳ 対峙

第三章


Ⅳ 対峙


 一方公国艦隊もX地点へと近づいていた。
 旗艦戦艦デヴォンシャー艦橋。
「まもなく会敵予想地点です」
 航海長のハリスン・メイクピース中佐が報告する。
「うむ。付近の星図を出してくれ」
「了解しました」
 正面スクリーンに星図が映し出される。
 恒星の等級に応じた恒星のうち、飛びぬけて明るい星があった。
「あの明るい星は?」
 アレックスが指さす恒星について航海長が答える。
「中性子星マクデブルクです。二つの惑星が周回しています」
「惑星の影に敵艦隊が隠れることは可能か?」
「惑星の影に沿って進行すれば、γ線を直接浴びなくて済みますから、可能といえば可能です」
 中性子星は、太陽の8倍以上の質量を持つ星が超新星爆発した残骸の中心核である。その密度は角砂糖一個分が三億から十億トンとなるほどの超高密度となっている。高速回転しながらγ線などを放出する。
「ならこちらも、もう一つの惑星に伏兵を潜ませるとするか。丁度こちら側にあるからな」
「では、千隻ほどの部隊を回しましょう。ウォーズリー少将が良いでしょう」
 艦隊参謀長のランドルフ・タスカー大将が提案した。
「そうしてくれ」
「かしこまりました」
 本隊から離脱していくウォーズリー少将の第二部隊。

 
 第二部隊旗艦、戦艦ロイヤル・サブリンの艦橋。
「敵の方は、とっくに惑星の影に到達してますよね」
 副官のグレーム・アーモンド少佐が発言する。
「ああ、たぶんな。だが、別に到達してなくても良いんだ。奴らが出てきた時に、出張っていけばいいんだ」
 司令官ウォーズリー少将が答える。
「なるほど」
 納得する副官だった。
「旗艦より入電! 我、戦闘に入れり!」
 通信士のジュリアナ・ワイズ少佐が報告した。
「来たか! 戦闘配備だ」
「戦闘配備!」
 艦内に警報が鳴り響き、乗員が駆け回っている。
 数分後。
「戦闘配備完了しました」
「よし。後は入電を待つ」
 分艦隊同士、それぞれ惑星の影に入っているので、動きが分からない。
 相手側が攻撃を開始すれば、本隊から入電が入ることになっている。


 本隊旗艦、戦艦デヴォンシャー、それを守るように二万四千隻が取り囲んでいる。
 デヴォンシャー艦橋。
「前方に敵艦隊!」
 電探手のグレゴリー・クロンプトン少佐が叫ぶ。
「戦力分析!」
「戦艦千隻、巡航艦二千隻、残り駆逐艦千隻です」
 クロンプトン電探手が答える。
「敵艦隊の総数が、情報よりも千隻少ないな」
「やはり惑星の影に千隻の分艦隊を隠しているようですね」
「惑星に動きがあれば知らせてくれ」
「逃しはしませんよ。任せてください」
 クロンプトンが胸を叩いた。
「任せたよ」
 電探手の肩を叩いて鼓舞した。
「戦闘配備!」
 下令するアレックス。
「戦闘配備!」
 副官が復唱する。

 宇宙空間、双方の艦隊が対峙している。
 接近しつつある両者。

「攻撃開始!」
「攻撃開始!」

 両艦隊の火ぶたが切られた。

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銀河戦記/波動編 第三部 第三章 Ⅲ 分艦隊

第三章


Ⅲ 分艦隊


 惑星ケムニッツの軌道上で分艦隊の編成を行っている。
 分艦隊旗艦クローンプリンツ艦橋。
「中佐、編成が終わりました」
 副官のアルフォンス・エーベルヴァイン少尉が報告する。
「分かった。ドゥーゼ中将を呼び出してくれ」
 通信士が旗艦ヴェルテンベルクの司令官に繋ぐ。
『おお、準備は済んだのか?』
「はい。いつでも出発できます」
『では、すぐさま出発してくれ』
「かしこまりました。中将には作戦通り……」
『分かっておるわ』
「それではよろしくお願いいたします」
 通信が途切れた。
「よし行くぞ! 微速前進!」
「全艦、微速前進!」
 エーベルヴァイン少尉が復唱する。
 ゆっくりと動き出す分艦隊。
 それと同時に、本隊も前進を始めた。

 艦隊旗艦ヴェルテンベルク艦橋内。
 正面スクリーンには、別れてゆく分艦隊が映し出されていた。
「よおし、俺達も行くぞ! X地点に予定時間通り遅れるな」
 艦隊司令官ヘンドリック・ドゥーゼ中将が指示する。
「了解。全艦、微速前進! 目標X地点へ」
 副官ヴィクトール・ラング少佐が復唱する。
 本隊も動き出した。
「よかったんですかね」
 副官が呟く。
「何がだ?」
「ただでさえ、艦隊数が少ないのに分艦隊を作るなんて」
「だったら作戦会議の時に、誰も意見具申しなかったんだ?」
「そ、それは……」
「約三倍強の艦隊数に怯えてるだけで、口をつむぐだけとは情けない。中佐は熟慮して意見した、それだけでも信用に足ると思わんか?」
「はあ……」
「せっかく意見具申してくれた中佐のためにも、作戦通りに行動する。いけないか?」
「いえ。ごもっともな作戦でした」


 中性子星マクデブルク、惑星フェッデリンゲンに到着した分艦隊。
「到着しました。全艦異常なし」
 副官のアルフォンス・エーベルヴァイン少尉が報告する。
 千隻の艦艇が、中性子星からのγ線を浴びないように、惑星の影の部分に隠れていた。
「機関停止! 但しいつでも始動できるように予熱はしておけ」
「了解!」
 エンジンを停止したのは、敵に察知されることを懸念したのである。
「お聞きしてもよろしいですか?」
 副官が尋ねる。
「なんだ」
「敵の進撃ルートをどうやって割り出したのですか?」
「簡単だよ。最短ルートだからだよ」
「それだけですか?」
「情報によると、奴らは補給艦を同行させていない。寄り道している余裕はない。進撃を阻止されて撤退ということになれば、少なくとも帰り道の燃料は残しておく必要があるからな」
「なるほど」
 頷く副官。
「それにしても本隊は予定通りにX地点に付きましたかね」
「分からんが、信じて行動するしかない」
「無線封鎖は痛いですね。味方の行動が分かりませんから」
 本隊はともかく、分艦隊がいることを知られないように隠密行動をする以上、位置を知られないよう無線封鎖するのは当然だ。
「敵艦隊がX地点到達まで約三十二分」
 航海長のルーペルト・シュリューター大尉が伝える。
「総員、戦闘配備につけ!」



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