続・冗談ドラゴンクエスト 冒険の書・16

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竜王 ナレ「月日が流れて……」 勇者「おいこら!いきなり話を進めるな」 ナレ「ついに、竜王のいる魔王城へと進めるレベルに達したのである」 勇者「なに!ほんとか?」 リリア 「ほんとですよ。ここまで来るのに随分苦労した事か……」 ナタリー「あんたは、三歩歩けば忘れる、ひと眠りすれば忘れる、だものね」 コンラト「とにかく魔王城に行くためは、装備も最強に揃えなければいけませんね」 ナレ「リマルダールの武具屋で装備を買い込む一行だった」 勇者「よっしゃあ!魔王城に乗り込むぞ!」 リリア 「まるで竜王を倒しに行くような言いようですね」 ナタリー「そうよ。これは討伐じゃなくて、依頼主に会いに行くだけなんだから」 コンラト「もっとも城内に巣食う魔物が邪魔をするみたいですけど」 勇者「自分の元に駆け付けるだけの実力を持っているかどうかを見極めるってことか?」 コンラト「ありえますね」 ナレ「それから、魔王城へと連なるリマルダール北西突端にやってきた」 勇者「おお!まだ橋が架かっているな」 リリア 「この橋は、勇者さんの曾祖母が苦労して架けたんですよね」 ナタリー「ということは、橋を架けてすでに100年以上経っているわけね」 コンラト「見て下さい。土台が腐りかけていますよ。いずれ崩落しそうです」 勇者「よし、慎重に渡ろうぜ」 ナレ「橋を渡り、竜王の居城のある魔の島へとやってきた」 勇者「そういうわけで、今竜王の前に立っているぞ。ここまで来る過程は、冗談ドラゴン クエストV〜ゾーマの城〜を参照してくれ!」 ナタリー「こらこら……」 竜王「よくぞここまで来たな。大した奴だ。どうだ儂の部下にならないか?さすれば世界 の半分をお前にくれてやるぞ!」 勇者「あ!それは罠だろう。知っているぞ。はいと答えるとだな」 竜王「では世界の半分、闇の世界を与えよう!    そして……そなたに復活の呪文を教えよう!    これを書き留めておくのだぞ。    お前の旅は終わった。さあ、ゆっくり休むがよい!    わあっはっはっはっ」 勇者「そして画面フリーズして、リセットして教えてくれた復活の呪文を入力すると、レ ベル1で全ての装備品&アイテム無し。つまり最初からやり直せってなるんだ。しかも、 本来国王から貰えるはずのゴールドもなしの無一文。武具も買えずにスライムすらにも勝 てないという最貧弱状態だよ」 ナレ「ちなみにリメイク版では、夢落ちということになり、宿屋で目を覚まします」 竜王「そうか……騙されなかったか」 勇者「いいから、依頼を教えろ!」 竜王「気の短い奴だな。いいだろう、依頼はだな」 勇者「依頼は?」 竜王「ロトの剣を持ってきてくれ」 ナタリー「ロトの剣?」 竜王「そうだ。儂の堅い鱗までも突き通す最強の武器だ。そんなもんがあると、落ち着い て寝てもいられないのでな」 勇者「その最強の剣を使って、おまえに切りつけるかも知れんぞ。いいのか?」 竜王「わっはっはっは。それはできんぞ。儂は依頼主だ。ギルドの規則には依頼主の物を 横取りしたり歯向かったりしたら、大罪人として一生を暮らすことになる」 勇者「ほんとか?(ナタリーを見る)」 ナタリー「その通りね。ギルドの規則にちゃんとあるわ」 コンラト「その規則がないと誰もギルドに依頼しなくなります」 勇者「ところで、そのロトの剣ってどんな剣だ?」 竜王「オリハルコンという世界一硬い金属でできていてな……」 勇者「オリハルコン!!」 ナタリー「ちょっとみんな、耳を貸して!」 ナレ「ここからは、パーティー内のひそひそ話になります」 ナタリー「オリハルコンって、もしかして王者の剣じゃないの?」 コンラト「そうです。勇者さんの曾祖母が所持していたという最強の剣です」 リリア 「ロトの剣と王者の剣、呼び名が違うだけじゃなくて?」 勇者「王者の剣なら、俺んとこの家宝として大切に保管してるが……」 ナタリー「それよ。竜王が欲しがっているのは」 勇者「しかしよお、王者の剣ってオリハルコンを22,500Gで売って、鍛錬され王者の剣と なった物を35,000Gで買い戻したんだよな。性能はともかく、それが1,000,000Gになるっ てのが理解できんぞ」 リリア 「竜王を倒せる唯一の武器だからじゃないでしょうか」 コンラト「君子危うきに近寄らずじゃないですが、破滅の元となるものを身近に置いて、危険 回避しておこうというのでは?」
     
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