続・冗談ドラゴンクエスト 冒険の書・17

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ロトの剣 勇者「分かった!そのロトの剣とやらを持ってくればいいんだな」 竜王「そうだ。すでに100年間待ちぼうけなのでな。時間を気にすることはないぞ。手に 入ったら、いつでも持ってきてくれ」 勇者「ところで、1,000,000Gとやらは間違いないだろうな」 竜王「インディアン嘘つかない!」 勇者「何だよ。おまえも地上デジタル放送の神夜映画『ローンレンジャー』を見てるのか よ?」 竜王「帰るのは大変だろうから、ナダトーム城まで送ってやるよ」 ナレ「眩い光に包まれたかと思うと、一行はナダトーム城の前に立っていた」 勇者「どうせなら、アリアヘンに送ってくれればよかったのにな」 ナタリー「アリアヘンを知らなかったんじゃない?それに魔城のすぐそばだし」 勇者「仕方がねえな。アリアヘンに向かうぞ」 ナレ「というわけで、アリアヘンに戻って来た」 母親「お帰り!」 勇者「単刀直入に言うぞ!王者の剣を、俺にくれ!!」 ナタリー「じつは……斯斯然然(かくかくしかじか)……なのです」 勇者「なんだよ。東村アキコ(漫画家)かよ」 母親「……なるほど。よく分かりました」 ナレ「祖母の女勇者の部屋に向かい、家宝の王者の剣を持ってくる母親」 ナタリー「これが、王者の剣ですか?」 母親「はい。祖母が大魔王ズーマを倒したという剣です」 勇者「33,000Gで買った剣が、1,000,000Gになるのか……」 リリア 「100年以上経ってますから、貨幣価値も違ってると思いますが」 コンラト「この大事な家宝である王者の剣を、渡してくれるのは何故ですか?」 母親「祖母もそうでしたが、私の所にも天からの声が届いていました。未来の世界に生ま れる勇者のために、この王者の剣を息子に委ねろと」 コンラト「なるほど……」 勇者「そういうわけだから、王者の剣を貰っていくぞ」 母親「ああ、分かっているよ。しっかりやりな」 ナレ「王者の剣を携えて、再び竜王の前へとやってきた」 勇者「持ってきてやったぞ」 竜王「おお!!よくぞここまで持ってきたな。それがロトの剣か」 勇者「手に入れてどうする?叩き壊すのか?」 竜王「いやいや。ロトの剣はオリハルコンという物質で出来ていてな、かの大魔王ズーマ ですら破壊するのに3年掛かったというからな。壊せないなら、手元で厳重に保管するし かないだろ」 勇者「ところで、ちょっと聞いていいか?」 竜王「なんだ?」 勇者「魔王を知っているか?ファンタリオン王国の姫を誘拐した奴なんだが」 竜王「誘拐?それはいかんな」 勇者「おまえだって、100年後にルーラ王女を誘拐しようとしているのを知っているぞ」 竜王「な、なぜ。それを知っている?さては、海底洞窟の貴賓室に忍び込んだな?」 勇者「ああ、そこに置いてあった手帳に書いてあったぞ」 竜王「そ、そうだ!取引しようじゃないか」 勇者「取引だと?」 竜王「そうだ。儂は、魔王の居場所を教える。おまえは、100年後の計画を黙って見逃す のだ」 ナレ「コンラッドが耳打ちする」 コンラト「取引に応じてはいかがでしょうか」 勇者「なぜ?」 コンラト「100年後など、誰も生きてはいません。誰かに密告しても誰が信じてくれるでしょ うか。今は、ファンタリオン王の勅命である姫の救出が先決ではないでしょうか」 勇者「それもそうだな。おい竜王!」 竜王「取引に応じるようだな」 勇者「海底洞窟のことは黙っててやるから、魔王のことを教えろ!」 竜王「いいだろう。かつて勇者によって倒されたブラモスに孫がおってな。ナクロゴンド に新たなる城を造成して住んで居る。ブラモス三世と名乗っているそうじゃ」 勇者「ここにも三世?そういや、ドラクエUの竜王のひ孫と同じか……」 竜王「なんじゃそれは?儂のひ孫とな……どういうことじゃ。儂はまだ独身じゃが」 勇者「ああ、気にするなよ。そうだな……予言だよ。将来のこの場所に、ひ孫が君臨して いるということだ」 竜王「そ、そうか……未来の予言か。となると、儂とルーラ姫の間に子供ができるのじゃ な(頬を赤らめる)」 コンラト「そんなこと言ってよかったのですか?」 勇者「伴侶が誰かは分からんが、ひ孫ができるのは事実だからな」 リリア 「どうなっても知りませんわよ」 ナタリー「と、とにかく依頼だから。このロトの剣を、地下1階の宝箱にしまいに行きましょ う」 竜王「すまない、その宝箱は一度地下4階に昇ってから、地上から来た別のルートを通っ た地下1階にあるからな」 勇者「それは構わんが、魔物をどうにかしてくれないか?」 竜王「おお、そうじゃったな。配下の魔物には手出ししないように言っておくから、安心 しておれ。一応念のために、この魔よけの鈴を渡しておこう」 勇者「熊よけ鈴のようなものか?」 竜王「まあ、そんなところだ」
     
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