難病(特定疾患)と生活保護・社会保障を考える【携帯/モバイル版】

この場を借りて、難病(特定疾患)と生活保護などの社会保障制度について考えてみたいと思います。

多系統萎縮症(線条体黒質変性症)/特定疾患情報(公費負担)

認定基準診断・治療指針

(1)線条体黒質変性症(せんじょうたいこくしつへんせいしょう)

1. 線条体黒質変性症とは
パーキンソン病に似ていますが、薬が効きにくいようです。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか
正確な数宇は把握されていませんが、10万人当たり1〜3人程度といわれています。

3. この病気はどのような人に多いのですか
50歳代に発病することが多く、男性にやや多いようです。

4. この病気の原因はわかっているのですか
この病気の原因は分かっていません。

5. この病気は遺伝するのですか
この病気は遺伝しません。

6. この病気ではどのような症状がおきますか
パーキンソン病に似ていて、筋肉がかたく、こわばり、動作が遅く、ゆっくりします。そのため、手先の細かい運動がし にくく、話しにくくなり、歩くのが難しくなります。また、転びやすくなりますが、手や指のふるえはパーキンソン病ほど強くないのが普通です。立ちくらみや、尿の排出が困難になり便秘になるといった自律神経症状もしばしぱ現れます。小脳の病変によるふらつきや話しにくさもみられますが、パーキンソン病様の症状と区別しにくいことが多いようです。知能の障害はあまり目立ちません。

7. この病気にはどのような治療法がありますか
歩きにくさ、書字の困難、話しにくさなどの運動障害にドーパが効くことは稀です。しかし、ドーパミン作動薬(パーロデル、ペルマックス、ドミン)が運動能カを良くすることがあるので試してみる価値があります。尿が出にくいなどの自律神経症状には抗コリン薬(ポラキス)、ノルアドレナリン遮断薬(ミニプレス)、コリン作動薬(ウブレチド)、ドプスなどの薬物を試みることが勧められます。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか
病気の進みかたがパーキンソン病より速いようです。発病から死亡まで5〜10年ほどですが自律神経障害などの治療を綿密にして、突然死を予防すれば経過はさらによいと思います。



線条体黒質変性症の食事・栄養について
食事や栄養について気をつけることはありますか
嚥下障害を有する人が多いので、急がず、時間をかけて、飲む込み易いものを摂取させるように工夫するとよいでしょう。嚥下障害による低栄養になった場合、感染症を起こしやすく、自律神経も増悪します。


関連ホームページのご紹介
神経筋難病情報サービス
国立療養所神経筋難病研究グループ提供

情報提供者
研究班名 神経・筋疾患調査研究班(運動失調症)
情報更新日 平成14年6月1日

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