難病(特定疾患)と生活保護・社会保障を考える【携帯/モバイル版】

この場を借りて、難病(特定疾患)と生活保護などの社会保障制度について考えてみたいと思います。

広範脊柱管狭窄症/診断・治療指針(公費負担)

特定疾患情報認定基準

■概念
頸、胸、腰椎部の広範囲にわたる脊椎管狭小により、脊髄、馬尾神経または、神経根の障害をきたす疾患をいう。

■疫学
主として、中年以降に発症する。平成2年度に行われた広範脊柱管狭窄症の全国疫学調査の結果では、第一次調査における報告患者数は1,274人であり、年間推計患者数は約2,300人であった。男女比は、ほぼ2:1で、男女とも60歳代が最も多かった。障害高位は、頸椎と腰椎の合併が多く72%を占めた。

■病因
現在のところ不明である。局所の力学的要因、慢性外傷、全身的退行変性などがあげられている。

■症状
四肢、躯幹の痛み、しびれ、筋力低下、四肢の運動障害、脊椎性間歇跛行を呈する。膀胱直腸障害を伴うことがある。

■治療
局所の安静保持のために、頸椎、腰椎持続牽引や、脊椎固定装具の装着が行われる。馬尾神経や、神経根の障害を示す症例では、硬膜外ブロックや神経根ブロックが有効な場合がある。保存的治療が無効な場合や、脊髄麻痺が明らかな症例では、手術療法を行う。前方進入による前方徐圧固定術や、後方進入による椎弓切除術、脊柱管拡大術などが行われる。

■予後
多くは憎悪、軽快を繰り返し、次第に悪化して歩行が困難となる。転倒などの軽微な外傷により、急に症状が悪化し、重篤な脊髄麻痺をきたすことがある。手術の時期を失うと、手術を行っても十分な改善が得られなくなる。


脊柱靭帯骨化症に関する調査研究班から
広範脊柱管狭窄症 研究成果(pdf 15KB)
この疾患に関する調査研究の進捗状況につき、主任研究者よりご回答いただいたものを掲載いたします。

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