冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・23
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ナレ「テパの村とおぼしき地点に向かって船出する一行」
王女「あの町に行くには、どこから上陸するのかしら?」
王子「山脈に囲まれて上陸できないですね」
勇者「平地が見えたぞ。取り敢えず上陸してみるか?」
ナレ「しかし遭遇するモンスターが強者揃いだった」
勇者「じごくのししゃ、じんめんじゅ……強い、強すぎる」
王女「パペットマンのMP吸収がいやらしい!」
王子「ここは違うようです。撤退しましょう」
ナレ「河口を見つけて上流へ向かおうとするも、やはり魔物は強力だった」
勇者「ここでもないようだ。もっと北へ向かおう」
ナレ「海岸線を北上しながら、上陸地点を探す」
王女「また河口がありましたよ」
勇者「どうなるか分からないが、行ってみるっきゃないだろ」
王子「当たって砕けろですね」
ナレ「遡って上流へと向かうと、川の行き止まりとなり、右手に町を発見した」
王女「見つけましたわ」
王子「ナイル川の源流を探していた冒険家もこんな心境だったのでしょうね」
勇者「見つけたわいいが、どうやらぐるりと回り道しなけりゃならんようだな」
ナレ「平原を歩き山裾を辿って、町の側に来ても湖が邪魔して、さらに回り道をしなけれ
ばならない」
王子「ふうっ。やっと到着しましたよ」
王女「早く入りましょう」
翁 「テパの村へようこそいらっしゃった」
王子「テパの村、っていうんですね」
兵士「私は、旅の兵士。なんても、この村には羽衣づくりの名人、ドンモハメどのがいる
と聞いたのだが……かなり気むずかしくて、気に入った道具と材料がないと、仕事を引き
受けないらしいぞ。」
王女「ええ!?羽衣づくりの名人ですってえ!!(目を輝かせる)」
王子「落ち着いてください」
王女「これが落ち着いていられますか。どこにいらっしゃるのですか?」
勇者「と、とにかく。聞き込みを開始するぞ」
王女「武器屋横の人は?」
商人「商人仲間のうわさでは、満月の塔に『つきのかけら』というふしぎな石があるそう
ですよ。でもいったい、その石にはどんなチカラがひめられているんでしょうね。うーん、
気になる……。」
勇者「それは、俺も気になるな。王子、メモしておけよ」
王子「メモしてます( ..)φカキカキ」
王女「次の人!行くわよ」
武具「ここは武器と防具の店だ。どんな用だね?」
勇者「一応、見せてくれや。はやぶさのけん、ちからのたて……か、20000G以上するの
か。金が足りん、また後でな」
武具「また、来てくれよ!」
王女「次!西の方にいる人」
男性「ラゴスを捕まえてください!あいつが水門のカギを村から奪っていったので
す!」
王子「水門のカギなら、ベルポイの町でラゴスから手に入れましたよね?返してあげまし
ょう」
勇者「いや、待て!もう少しこの町の情報を得てからでもいいだろう。内緒にしておく」
王子「いいのですか?困ってらっしゃると思いますが……」
勇者「いいんだよ」
王女「次!行きましょう」
住人「この村の南に、満月の塔と呼ばれるものが、たっています。昔はそこへ舟で行けた
と聞きますわ。」
王子「舟で満月の塔へですって、先ほどのすいもんのかぎが関係しているのでは?」
勇者「ありうるな。だからすぐ返すなと言ったのだ」
王女「次よ!」
女性「あたしはジーナ!うちのやどろくったら、どこへ行ったのかしら!また水門のとこ
ろで飲んだくれているのかしら!ぷんぷん!」
王子「水門ですって、やはりすいもんのかぎが必要となりそうですね」
王女「あ!金の扉があるわ!!きっと、ここにいらっしゃるに違いないわ。早く扉を開け
て!」
勇者「おいおい、興奮するなよ」
王女「早く!」
ナレ「王女にせっつかれながら、金の扉を開けると下に降りる階段があった」
王女「降りますよ」
ナレ「何らかの機械の前に老人が立っている」
王女「あなたさまは?」
老人「わしはドン・モハメ。この村で隠居する者。このわしに何か用か?」
ナレ「はい、いいえ、で答えてください」
王女「はい!(目を爛々と輝かせて)」
ドン「悪いがわしの方はそなたたちに用はない。帰ってくれ!」
王女「いけない!持ち物を軽くするために、預かり所に置いてあるんだったわ!!」
勇者「ちなみに、いいえと答えると?」
ドン「そうじゃろう。ならば帰ってくれ!」
勇者「というわけで出よう」
王女「せっかく機織り名人が見つかったというのに……。ええと、この村に預り所はある
のかしら?」
王子「ちょっと待ってください。水の羽衣を作る材料である、あまつゆのいとは手に入れ
ましたけど……旅の兵士が言ってましたよね。気に入った道具と材料がいるって、つまり
道具がないから、断られたのでは?」
王女「そ、そうだったわ。道具が足りないのよ……」
王子「もう少し、情報集めを続けましょう」
勇者「次は宿屋だな。女と寝ている男がいる?」
王女「女性は預り所の人でした」
宿男「うぬぬぬ……。ラゴスのやつめ……。私の足がもう少しはやければ、おめおめ逃が
しはしなかったものを!」
勇者「しっ!(と指を口に当てて、黙っていろという表情)」
王子「はい……」
ナレ「向かい合って会話中の二人に質問してみると」
男 「水門を開けよ。さすればかわききった川にも流れがもどるであろうぞ」
娘 「もう、おじいちゃんたら、これしかいわないの。いったい、どうしちゃったのかし
ら」
王子「水門を開けるそうです」
勇者「ふむ……。おや?町の外を犬が歩いているぞ」
王子「どうやらもっと北の方に行けるようですね」
勇者「行ってみよう。おい、犬!」
犬 「わんわんわん!」
勇者「だよな。北に禿頭がいるぞ。ワクワク」
禿男「うわー、ジーナ!オレが悪かった。ゆるしてくれ!うん?ジーナじゃないのか……。
いいか、おれがここにいるってないじょだぜっ。ヒック……。」
ナレ「はい、いいで、答えてください」
勇者「なんだ、ただの酔っぱらいか。いいえだな」
禿男「あんた、けっこう冷たいヤツだな。」
勇者「貴重な情報をくれない奴は、冷たくするに限るぜ」
王子「あそこに階段のある扉が」
勇者「どれ?だめだ、金のカギでは開かないぞ」
王子「町人達が言っていた、水門のカギが必要なのでしょう」
勇者「このカギか?(水門のカギを取り出して見せる)」
王子「開けるのですか?」
勇者「いや、今はその時期じゃない……と思う。もう少し後にしよう」
王子「……」
勇者「そうだな。町人全員から話を聞いたから次の行動だ」
王女「どうなさいますの?」
勇者「ふふん。これだよ(と、牢屋のカギを取り出す)」
王子「なるほど、ルーラで飛んで牢屋巡りですね」
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