冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 2
2019.06.05


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 2

11/26 20:06 ギルド「やあ、お客さん、久しぶりじゃないですか。ええと……、そちら
のお客さんは、初顔だね」


11/26 20:07 通行人女「こいつが、仕事をしたいそうだ」


11/26 20:08 勇者「俺は、まだやるとは言っていないぞ。それにこいつとはなんだ。俺
にはちゃんとした名前が……」


11/26 20:08 通行人女「そういや、まだ名前を聞いていなかったわね」


11/26 20:09 勇者「勇者だ!」


11/26 20:09 通行人女「ぷっ! 何それ、ふさけてるの?」


11/26 20:10 勇者「ふざける? 勇者という名前の勇者なのだ」


11/26 20:12 ギルド「そんなこと言ってると後が大変なんだがなあ……。わしはギルド
という名前になるのか。他大勢というキャストもいるぞ」


11/26 20:13 通行人女「あたしは、通行人女? いやよ、そんな名前は」


11/26 20:13 勇者「いい名前じゃないか」


11/26 20:14 ギルド「……まあ、いい。で、仕事を請ける気はあるのかないのか、はっ
きりしてくれ」


11/26 20:14 勇者「楽な内容で、高給な仕事はないか? 突っ立てるだけで1000000G
とかな」


11/26 20:15 ギルド「そうだな……隣村まで荷物を運ぶ仕事はどうだ?」


11/26 20:21 勇者「1000000Gか?」


11/26 20:22 ギルド「50Gだ」


11/26 20:23 勇者「ふざけるなよ! 誰がそんなチンケな仕事を引き受けるか!!」


11/26 20:28 通行人女「ふざけてるのは、あなたじゃない。身も知らぬ初対面に重要な
仕事を最初からまかせられると思う? まずは手始めに簡単な仕事からというのが常識
よ。仕事をこなしていくうちに信用がついてきて、大きな仕事を任せられるようになる
というものよ」


11/26 20:29 勇者「面倒だな」


11/26 20:29 通行人女「馬鹿言ってんじゃないの!」


11/26 20:30 勇者「しかし、50Gなんてはした金受け取っても何も買えんじゃないか。
ここの武器屋においてあるのは6桁や7桁という馬鹿高い代物ばかりなんだぜ」


11/26 20:31 通行人女「それはここが城下町だからよ。魔王を退治するために必要な最
強の武具が置いてあるのよ」


11/26 20:31 ギルド「荷物を運ぶ隣村に行けば50Gで買える安い武具を売っているよ。
何せ冒険の最初の村だからね」


11/26 20:32 勇者「冒険の最初?」


11/26 20:32 通行人女「そういうことよ。冒険はそこからはじまるのよ」


11/26 20:33 勇者「じゃあ、この城下町はなんなんだ?」


11/26 20:34 通行人女「決まっているじゃない。国王に謁見し、冒険の使命を受けるた
めに存在するのよ。あなた、国王から姫の救出を依頼されたでしょう?」


11/26 20:35 勇者「そう言われればそんなこと言われたような気も……そうだ。ところ
で姫は美人なのか?」


11/26 20:40 通行人女「姫を救出するために、魔王の居城の場所とかの情報を集め、立
ちはだかるモンスターをなぎ倒して、経験を積んで一人前の冒険者になる必要があるわ。
その時のために必要な強力な武具がここにあるというわけよ」


11/26 20:40 勇者「おい!」


11/26 20:40 通行人女「その仕事請け負います」


11/26 20:41 勇者「こら! 無視するなよ」


11/26 20:42 ギルド「よし決まりだな。依頼主は城下町の南門のそばの道具屋だ。荷物
を受け取って届け先を聞いて、隣村へ向かってくれ」


11/26 20:45 勇者「だから、人の言うことを聞けよ!」


11/26 20:47 通行人女「ほれほれ、依頼を受けに道具屋に行くわよ」


11/26 20:49 ナレ1「と、勇者の背中を押してギルドを出る」



冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 1
2019.06.04


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 1

11/25 20:17 ナレ1「とある王国。町を出ればモンスターが徘徊し、魔王が支配力を広
げようとしていた。そんな折、一人の若者が国王の前に呼び出された」


11/25 20:24 国王「よくぞ参った。待っておったぞ」


11/25 20:24 勇者「別に来たくて来たわけじゃねえよ。親に引きづられて来ただけだ
い」


11/25 20:26 国王「そうそうか。おまえを呼んだのは他でもない。我が国をモンスター
達が襲い掛かり、魔王の元へ姫を連れ去ってしまった。おまえには姫を救い出してもら
いたい」


11/25 20:27 勇者「一つ聞きたいのだが、その姫と言うのは若い美人か?」


11/25 20:27 国王「城下には、おまえを手助けしてくれる仲間が待っているはずだ。彼
らと合流し共に魔王討伐に向かってくれ」


11/25 20:28 勇者「おい、聞いてないのかい。国王さんよ。姫は美人かと聞いてるん
だ」


11/25 20:29 国王「支度金として100Gをおまえに授けよう。城下町で装備を整えて、
野へ繰り出してモンスターを退治し、腕を磨いて精進し魔王の元へと向かってくれ」


11/25 20:30 勇者「ちょっと待てよ。いまどき100Gで何が買えるってんだよ。姫を
救い出すのだろう? 地下の宝物庫に王家の神剣があるらしいじゃないか。それをく
れ」


11/25 20:30 国王「それではしっかりと戦って、国の危機をそして姫を救ってくれ」


11/25 20:30 勇者「おい。いい加減にしろよ。こっちの言い分にも耳を傾けろよ」


11/25 20:32 ナレ1「有無を言わさず100Gを手渡され城外に追い出される勇者であっ
た」


11/25 20:32 勇者「まったく……100Gで何が買えるってんだよ」


11/25 20:33 ナレ1「といいつつ武具屋に入る」


11/25 20:34 武具屋「へい、いらっしゃい! 武具屋でやんす」


11/25 20:34 勇者「とにかく見せてくれや」


11/25 20:35 武具屋「これなんかどうどすか? ドラゴンバスター剣1000000Gに、ジ
ュラルミン製盾100000G、そして炭素繊維ファイバー兜500000G。どれも使い心地満点
どす」


11/25 20:35 勇者「おい、俺がそんなにGを持っているように見えるか?」


11/25 20:37 武具屋「言ってみただけやねん。いくら持ってんねん」


11/25 20:41 勇者「100G」


11/25 20:42 武具屋「ざけんじゃねえ! そんな貧乏人相手にしてる時間あるか!」


11/25 20:43 ナレ1「と、いきなり放り出される勇者であった」


11/26 19:12 勇者「だから100Gじゃ、何も買えねえと言ったじゃないか。この物価
高だぞ!」


11/26 19:15 通行人女「ねえ、ねえ。お兄さん」


11/26 19:16 勇者「だれだ!」


11/26 19:16 ナレ1「声のした方に振り向くときれいなお姉さんが手招きしている」


11/26 19:17 通行人女「ちょっと、寄ってかない?」


11/26 19:17 勇者「そういえば、仲間が城下にいると言っていたな」


11/26 19:17 通行人女「こっちよ」


11/26 19:18 ナレ1「女に案内されるままに、後ろをついていくとそこは安アパート。
その一室に一緒に入る勇者」


11/26 19:18 通行人女「安アパートだけどいいでしょ?(と、言いながら服を脱いでい
く女)」


11/26 19:21 勇者「据え膳食わぬはなんとかと言うからな……」


11/26 19:22 ナレ1「英雄色を好む。血液はすでに下半身に集中していて、脈絡のない
状態なのにも気づかない」


11/26 19:23 勇者「そいじゃ、ご好意に甘えて(と服を脱ぎ、いきなり襲い掛かる)」


11/26 19:23 通行人女「ちょ、ちょっと待ちなさいよ。あ! あっ、あっ!」


11/26 19:24 ナレ1「女の声など聞こえていない。夢中で女にしゃぶりつき、事を成し
遂げてしまう勇者であった」


11/26 19:25 勇者「ふう……っ。久しぶりだったから、実に良かったぜ」


11/26 19:25 通行人女「な、なにが良かったよ。いきなり襲い掛かって、しかも中出し
までして、この責任とってもらうからね」


11/26 19:26 勇者「誘ったのはそっちじゃないか」


11/26 19:26 通行人女「あのねえ……。まあ、いいわ。はいっ(と、手を差し出す)」


11/26 19:27 勇者「なんだよ、その手は?」


11/26 19:28 通行人女「お金に決まっているじゃない。あなた、ただで女が抱けると思
ってたの?」


11/26 19:28 勇者「知るかよ! 勝手に誘っておいて、金をふんだくろうとは、売春婦
にも劣る行為だぞ」


11/26 19:29 通行人女「だから、あたしは売春婦なの!」


11/26 19:29 勇者「なんだよ。それなら最初から言えよ」


11/26 19:30 通行人女「言わなくったって、こういうことは常識じゃない!」


11/26 19:31 勇者「何にしても持ってる金はこれだけだ(と、100Gの金を見せ
る)」


11/26 19:31 通行人女「本気なの?」


11/26 19:31 勇者「冗談言っているように見えるか?」


11/26 19:32 通行人女「まったく……とんでもない奴を相手にしてしまったわ。とにか
く頂くものは頂くわよ」


11/26 19:32 勇者「100Gでいいのか?」


11/26 19:33 通行人女「冗談言わないでよ。だれが100Gでいいって言ったのよ。10
000G、耳を揃えて支払ってもらうわ」


11/26 19:49 勇者「10000G! あるわけないだろ」


11/26 19:49 通行人女「なければ身体で払ってもらうわ。こら! パンツを脱ぐな。勘
違いしないで!」


11/26 19:50 勇者「こっちの身体じゃないのか?」


11/26 19:50 通行人女「あのねえ……。あんまりこんな話ばかりしてると、18禁にな
っちゃうじゃない!」


11/26 19:51 勇者「俺はかまわないぞ」


11/26 19:51 通行人女「もういい! あなたと論議してると頭が痛くなるわ。とにかく
身体で払うってのは、仕事を引き受けてもらうのよ」


11/26 19:52 勇者「どんな仕事だ?」


11/26 19:52 通行人女「ギルドで仕事を斡旋しているわ。そこで依頼を受けて報酬をあ
たしが貰うのよ」


11/26 19:53 勇者「なんで俺が働いて、報酬をおまえが貰うんだ?」


11/26 19:53 通行人女「何を言ってんのよ。あなたには、あたしに10000Gの借金があ
るんだからね」


11/26 19:54 勇者「いつ、そんな借金ができたんだ?」


11/26 19:54 通行人女「たったいまよ! ふさけないでよね。あたしとしたくせに」


11/26 19:54 勇者「同意の上での行為は強姦罪にならないはずだが」


11/26 19:55 通行人女「もう! 18禁になるって何度言ったらわかるの!」


11/26 19:55 勇者「い、痛い。痛い。痛い」


11/26 19:56 ナレ1「これ以上口論しても無駄と判断し、勇者の耳を引っ張って、ギル
ドへと連行する女だった」

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11
ハードディスクが壊れて起動できなくなった?
2019.06.03


③ ハードディスクが突然壊れて起動できなくなった。

 誰しも、ハードディスクが壊れたという経験があるはず。
 筐体に耳を当てると、ファンとかが回っていて、本体は正常らしい。
 ディスプレイには、

 Reboot and Select proper Boot debice
or Insert Boot Media in seleted Boot device and press a key_

 と、これはPCがハードディスクを認識していないという表示。

 原因は、
I、ハードディスクの破損
II、BIOSの設定が狂った(雷サージなどの影響)
 が上げられます。

 Iの場合、当然ハードディスクを購入しなければなりませんが、OSは?
 再インストールディスクがあれば、元の初期状態に戻せますよね。
 でもディスクがなければどうしますか?
 常識として、バックアップとか修復ディスクとか作成しておくのでしょうが。
 それを怠っていたら?
 windows 8.1 までだったら諦めるしかありませんでした。
 でも 認証済み windws10 なら、前回紹介した マイクロソフトツールで、再インス
トールができます。
 途中プロダクトキーの入力を求められますが、「プロダクトキーなし」を選択すれば
良し。
 無事に立ち上がって、マイクロソフト認証されています。

 まとめ。
 windws10 においては、
① マイクロソフトアカウントが設定されているハードディスクは、PC本体を取り換
えても、認証は引き継がれる。
② CPU_64bitに32bitOSがインストールされていても、64bitOSに変更できる。
③ ハードディスクが壊れても、新規購入したハードディスクに無償でインストールで
きる。
 です。


 さて、原因のIIの場合ですが、USBを差していたとかがありますが(抜いて再起動)
 主な原因は、BIOSの Boot Device の中の1st Drive が Disabled になっているとか。
 分からなければ、とにかくBIOSを初期化すると治る場合があります。
 電源を入れて、メーカー名が表示されている時に、
【F2】【DELL】キーなどを押してBIOS画面にします。(説明書読む)
 
 BIOS設定画面が表示されたら、以下の手順で初期化します。
 ここではマウスは使用できないので、全てキーボードで操作します。

① [→]キーを押して、横並びメニューにある「EXIT」を選びます
② [↓]キーを押して、縦並びメニューにある[Load Setup Defaults]を選び、
 [Enter]キーを押します
③ 「Load Default Configuration now?」と表示されるので、「YES」を選び、
 [Enter]キーを押します
④ [↓]キーを押して、縦並びメニューにある[Exit Saving Changes]を選び、
 [Enter]キーを押します
⑤ 「Save Configuration Changes and exit now?」 と表示されるので、
 「YES」を選び、[Enter]キーを押します』

 これで治らなければ、ハードディスク交換か、修理を依頼しましょう。
2019.06.03 15:48 | 固定リンク | 雑記帳 | コメント (0)
銀河戦記/機動戦艦ミネルバ 第四章 新型モビルスーツを奪還せよ III
2019.06.02


 新型モビルスーツを奪回せよ


                 III

 バイモアール基地に隣接されたカサンドラ訓練所。
 その全貌を見渡せる小高い丘の上に、身を隠すようにして崖縁から様子を伺っている
者達がいる。
 搾取された最新鋭のモビルスーツ奪回するために潜入している特殊工作部隊である。
 その一人が手にした双眼鏡の視界には、訓練所内で行き来する士官候補生達の動きを
捉えていた。

 水飲み場で顔を洗い、水を飲んでいる生徒がいる。
 小脇に出席簿を抱えた教官が声を掛ける。
「アイクとジャンはどうした?」
 体育教練に出なかった二人を探し回っている風であった。
「さあ……。どこかで昼寝してるんじゃないですか」
「またか、どうしようもない奴らだな」
「なんすかねえ。あのランドール提督の真似してるんじゃないすかね。提督も体育教練
をよくサボっていたっていうじゃないすか」
「馬鹿もん! 提督は、学力も運動神経も人並みはずれた能力を持っていたんだぞ。た
だそれを前面に出したくなくて、人知れず『能ある鷹は爪を隠す』をやっていたんだ。
しかしトライトン提督や士官学校の先輩であるガードナー提督は、その内面から溢れる
才能を見抜いてランドール提督を重要なるポストに抜擢したんだ。ランドール提督はそ
の期待に応えた」
 陶酔したような表情を浮かべて、ランドール提督を賞賛する教官だったが、
「あの……ランドール提督は敵になったのでは……」
 という生徒の言葉に、気を取り戻して軽く咳払いしながら、
「とにかく、二人を見かけたら私のところに来るように伝えろ」
 罰が悪そうに立ち去る教官であった。
 総督軍にとっては敵将となったとはいえ、英雄と称えられる数々の功績を打ち立てた
ランドール提督を真に敵視する者は、生徒はもちろんのこと教官の間でも誰一人として
いなかったのである。

 小高い丘の上。
 特殊工作部隊のいる場所から少し離れた所に、空を覆いつくすように広々と枝を伸ば
している巨木がある。
 木漏れ日が差し込むその根元で惰眠をむさぼっている二つの人影があった。
 養成所の訓練生であるアイクとジャンであった。
 大きな欠伸をして目を覚ますアイク、その動きにジャンも目を覚ました。
「こんなにいい天気の日に体育教練など野暮ってもんだな」
「格闘技でもあるまいし、全自動のプログラムが動かしてくれるんだ。体育教練などや
っても無駄じゃないか」
 青い空に流れる雲を目で追いながら、アイクがそう呟いたときだった。
「ほう……。たいした自信だな」
 突然女性の声がしたかと思うと、仰いでいた空が黒い影で遮られた。
 それは人の影だった。
 明るい所に目が慣れていたせいと、逆光のせいでその素顔を確認できなかったが、そ
の体格からしても女性に間違いない。
 しかし、顔面に突きつけられたのは自動小銃の銃口。
「そのまま動くな。でないと頭に大きな穴が開くことになる」
 身動きできなかった。
 周囲で物音がしているところをみると、他にも数人いるようだ。
 寝転がったままの状態で、身体を調べられている。
 おそらくジャンも同じ境遇だろう。
「武器は持っていないようです」
「よし、縛って木の根元にくくり付けろ」
「了解!」
 その人物が銃を降ろして後ずさりしたかと思うと、数人がかりで縛られた。
「立て!」
 そして引っ立てられるように巨木の根っこにくくりつけられた。
 何がなんだか判らないうちに……。
 そんな感じだった。
「隊長、暗号文が入電しています」
 下から上がってきた兵士が伝えてきた。
「判った、今行く。そいつらから目を離すな。監視を一人付けておけ」
「了解」
 逃げられて特殊部隊の存在を、訓練所に連絡されて困る。任務完了までは縛っておく
に限る。
 隊長と呼ばれた女性士官は下へ降りていって、岩陰に設営されたテントに潜り込んだ。

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11
銀河戦記/鳴動編 第二部 第三章 第三皇女 IV
2019.06.01


第三章 第三皇女


                 IV

 貴賓室に入室したアレックスとジュリエッタ皇女。
 応接椅子に対面して座った。その周囲を侍女及びネルソン提督が待機している。
「我が艦隊の危機を救って頂いたこと、全将兵に代わりまして、ここで改めてお礼を申
し上げます」
 言いながら軽く会釈する姿は愛らしく微笑ましかった。
「提督が中立地帯を越えて、我が領内に入ったことは、国際救助ということで問題はな
いと思いますので、お気遣いのないように。それはせておき、提督のご来訪の目的は他
にもあるかと思うのですが、いかがなものでしょうか」
 さすがに艦隊を指揮できる洞察力の深い皇女だと感心するアレックスだった。
「皇女のご推察の通りです。我が祖国のために戦い、現在解放戦線として戦い続けてい
る連邦軍が、次なる目標として銀河帝国を据えていることを、ご警戒申し上げるために
参上しました」
「連邦軍が我が艦隊を襲ったことを考えれば、十分ありうることでしょう」
「それともう一つ」
 と、一端言葉を止めてから、口調を改めて話し出すアレックス。
「単刀直入に申し上げますと、我が解放軍への援助と共同戦線の協定を結びたいと思っ
ております」
「援助と共同戦線ですか……」
 深い思慮に入る皇女に、ネルソン提督が何やら耳打ちしている。
「その件に関しましては、ここでは結論を出すことはできません。もし宜しければ、提
督には帝国首都星アルデランへご足労願いたいと思います」
「判りました。首都星へ参りましょう」
 皇女は軽く頷いて、側に控えているネルソン提督に合図を送った。
「それでは提督には、このインヴィンシブルで首都星へお送りいたします。ご配下の艦
隊には最寄の軍事ステーションにて、一時駐留をお願いいたします。ご納得いただけま
すか?」
 戦艦が中立地帯を越えただけでも一大事なのに、ましてや首都星まで連れていくわけ
にはいかないだろう。
「結構です。一人同行させたい者がいるのですが、よろしいですか?」
「いいでしょう。お連れくさい」
 アレックスが同行させたのは、パトリシア・ウィンザーだった。単身で乗り込むこと
となった自身の補佐役及び相談役として、彼女が最適任だと判断したのだ。
 首都星へと向かうインヴィンシブル艦内において、アレックスはパトリシアを皇女に
紹介した。
「我が解放軍の総参謀長を務めています、パトリシア・ウィンザー大佐です」
 すると目を丸くして皇女は聞きなおした。
「総参謀長? 女性の身で軍の重職をなさっていらっしゃるのですか?」
「その通りです。志願兵制度を敷いている共和国同盟には男女の区別がありません。能
力さえあれば、いくらでも上の階級へ上がれます。もっとも妊娠・出産・育児を担う女
性には宇宙環境は厳しく、実質上結婚を機に一時離職しますが、育児が終われば地上勤
務に復職します」
 パトリシアが共和国同盟の実情を説明した。
 その間にも、アレックスの側にピタリと寄り添って、仲睦まじい雰囲気が漂っていた。
 それが判るのか、ジュリエッタ皇女は問いただした。
「ところでお二人は、ずいぶんと親しい間柄のように伺えるのですが」

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