冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 11
2019.06.20


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 11



07/27 03:26 ナタリー「しようがないでしょ。10000Gの貸しがあるんだから」


08/02 21:27 道具屋「ところで今夜はどうするの? 泊まるところあるの?」


08/03 01:09 ナタリー「うーん……。どうしようか考えていたところよ」


08/03 01:11 道具屋「泊まるとこ決めてなかったら、うちに泊まりなさいよ」


08/03 01:13 ナタリー「そう言ってくれるとありがたいけどね」


08/03 01:15 道具屋「遠慮はいらないわよ」


08/03 01:17 ナタリー「助かるわ」


08/03 01:39 ナレ1「というわけで、その夜は道具屋の家に泊まることになったナタ
リー」


08/03 01:41 ナレ2「ベッドに眠るナタリー」


08/03 01:42 ナレ1「と窓が開いて、外から誰かが侵入してくる」


08/03 01:43 ナレ2「侵入者は、大胆不敵にもベッドに這い上がって、布団の中にもぐ
りこむ」


08/03 01:45 ナレ1「昼間の疲れでぐっすり眠っていたナタリーも、そこまで大胆にや
られると気づかないはずがない」


08/03 01:46 ナタリー「だれ!?」


08/03 03:14 勇者「静かに。俺だよ」


08/03 03:22 ナタリー「あ、あんた! 牢屋に入れられたんじゃないの?」


08/03 03:24 勇者「いやなに、ちょっと脱獄してきた」


08/03 03:24 ナタリー「脱獄?」


08/03 04:08 勇者「牢破りは得意なんだ。これまで抜け出せなかった牢屋はない!」


08/03 04:10 ナタリー「自慢してる場合じゃないでしょ。今頃、牢屋にいないってんで、
探し回っているわ」


08/03 04:13 勇者「それなら心配ないぞ」


08/03 04:14 ナタリー「どういうことよ」


08/03 04:15 勇者「身代わりを置いてきたからな」


08/03 04:15 ナタリー「身代わり?」


08/03 04:18 勇者「牢屋番の一人に催眠術をかけて、牢屋の寝床に転がしておいた」


08/03 04:20 ナタリー「催眠術?」


08/03 04:21 勇者「おうよ。女を口説くときに役に立つぞ」


08/03 04:31 ナタリー「まったく……。あんたの特殊能力って、みんな女がらみじゃな
い」


08/03 04:34 勇者「自慢じゃないが、遊び人の必須科目は一通り習得しているぞ」


08/03 04:37 ナタリー「自慢することじゃないでしょ!」




冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 10
2019.06.19


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 10


07/18 10:55 勇者「で、いくらになる?」


07/18 10:56 道具屋「この短剣ですと、25Gになります」


07/18 10:57 勇者「ちょっと待て。50Gで買ったんだぞ。それが半額とは何事だ」


07/18 10:58 ナタリー「馬鹿ねえ。売値は、買った値の半分というのが相場よ」


07/18 10:59 勇者「そうなのか?」


07/18 10:59 道具屋「はい。そういうことになっております」


07/18 11:00 勇者「買ったばかりで、二三度モンスターに切りつけただけだぞ。新品同
様、ほとんど新品だ」


07/18 11:03 道具屋「そういわれましても……。規則ですから」


07/18 11:05 勇者「せめて、もう少し色をつけてくれないか」


07/18 11:05 ナタリー「あきらめなさい。この世界ではそういうことになっているんだ
から」


07/18 11:07 勇者「知っているぞ。新車を買って、ナンバープレートを付けたら、1m
と走らなくても新古車扱いになるんだろ?」


07/18 11:10 道具屋「どこの世界のお話をしているんですか?」


07/18 11:11 勇者「日本とか言う、異次元世界の話だ。噂話らしいが……」


07/18 11:15 ナタリー「いい加減にしてよね」


07/19 06:40 勇者「で、いくらだ」


07/19 06:41 道具屋「25G」


07/20 07:10 ナタリー「わたしの旅人の服も買ってね」


07/20 08:54 道具屋「35G+15Gになります」


07/20 08:55 勇者「なんだよ。+15Gってのは」


07/20 08:58 道具屋「日頃からおせわになっているから。わたしの気持ちです」


07/20 08:58 勇者「なら、俺にもその気持ちってのを足してくれよ」


07/20 09:11 ナタリー「初対面なくせに、何いってるのよ。できるわけないじゃない」


07/20 09:12 勇者「気持ちなら、できるだろ」


07/20 09:12 ナタリー「できないわよ」


07/20 09:12 勇者「で、いくらだ」


07/20 09:12 道具屋「25G」


07/21 11:29 勇者「いっぺん犯したろか?」


07/21 11:33 ナレ1「と、飛びかかろうとする」


07/21 11:34 ナレ2「突然鳴り響く警報音」


07/21 11:35 ナレ1「どたどたとなだれ込んでくる衛兵」


07/21 11:36 衛兵「何事だ!」


07/21 11:36 勇者「な、なんだ。こいつらは?」


07/21 11:37 ナタリー「あんたが不埒な行為に出たから、非常ベルを押したのよ」


07/21 11:38 勇者「で、衛兵がやってきたというわけか」


07/21 11:38 道具屋「ごめんなさいね。こうするしかなかったのよ」


07/21 11:38 勇者「冷たいなあ、僕と君の仲じゃないか」


07/21 11:39 ナタリー「何が、僕と君の仲よ」


07/21 11:40 衛兵「そういう君は、ナタリーじゃないか。久しぶりだな」


07/21 11:40 ナタリー「お久しぶりね」


07/21 11:40 衛兵「で、こいつはどうする?」


07/21 11:41 ナタリー「そうね。牢屋で一晩頭を冷やしてもらった方がいいわね」


07/21 11:42 衛兵「わかった。おい、連れて行け(と、部下に命じる)」


07/21 11:42 ナレ1「連行されてゆく勇者」


07/21 11:43 勇者「おい、こら。何をするか! 俺は無実だ」


07/21 11:44 ナタリー「確信犯のくせに」


07/21 11:45 勇者「は、離せ! 俺は勇者だぞ!」


07/21 11:45 ナタリー「中身は遊び人のくせに、偉そうなこと言わないの」


07/21 11:46 ナレ1「勇者は引っ張り出されて牢屋に入れられた」


07/21 11:46 道具屋「これで、良かったのかしら」


07/21 11:47 ナタリー「いいのよ。これで少しは反省するでしょう」


07/21 11:48 道具屋「ならいいんだけど」


07/21 11:48 ナタリー「それより、素早さを上げるアイテムを見せて」


07/21 12:02 道具屋「いいわよ」


07/21 12:03 ナレ1「ショーケースからいくつかのアイテムを取り出して拡げる」


07/21 12:08 道具屋「換金した額は75Gになるわね。これは素早さを10上げられる
わ。こっちは5だけど、防御値も5上がる。そしてこれは、素早さ5に攻撃力5ね」


07/21 12:11 ナタリー「素早さだけ上げられればいいのよ。最初のでいいわ」


07/21 12:12 道具屋「毎度ありがとうございます」


07/27 02:55 ナタリー「これで、何とかモトス村にたどり着けるわね」


07/27 02:57 道具屋「ということは、まだ冒険を続けるつもりなの? 勇者さんと」




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冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 9
2019.06.18


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 9

07/05 23:50 勇者「この短剣を売るのか?」


07/05 23:52 通行人女「使いこなせないものを持っていてもしかたがないじゃない。た
かが攻撃補正値5くらいじゃ、少しもおしくないわ」


07/05 23:54 勇者「ばっちゃんがよく言っていたぞ。『物は大切にしなきゃならんぞ
え』ってな」


07/07 00:19 通行人女「しようがないでしょ。こんなことになるとは思わなかったから
よ」


07/07 00:25 勇者「で、本当に売れるのか?」


07/07 00:26 通行人女「道具屋があるから、そこで売れるわよ」


07/07 00:26 勇者「道具屋か、どこにあるんだ?」


07/07 00:27 通行人女「村の東のはずれにあるわ」


07/07 00:27 勇者「良く知っているな。来たことがあるのか?」


07/09 00:42 通行人女「というよりも、以前ここに住んでいたから」


07/09 00:42 勇者「で、今は城下町に移り住んで娼婦か?」


07/09 00:43 通行人女「娼婦は余計だわ。女が一人で生きていくには、他の方法がない
だけよ」


07/09 00:44 勇者「でなきゃ、冒険者の仲間入りして、ギルドで賞金稼ぎか?」


07/09 00:46 通行人女「そういうことね。危険だけと、冒険者も選択肢の一つだわね」


07/09 00:48 勇者「しかし、前にも聞いたが戦えるのか?」


07/09 00:48 通行人女「逃げるしかないあなたよりは、よっぼどね」


07/09 00:49 ナレ1「目の前に道具屋らしき看板を吊り下げた店が見えてきた」


07/09 00:50 通行人女「着いたわよ」


07/09 00:51 勇者「ほう……。なかなか良い店作りじゃないか。外見はな」


07/09 00:51 通行人女「入るわよ」


07/09 01:00 勇者「おじょうさん! 僕と結婚してください!」


07/09 01:01 ナレ1「めざとく、若い娘に気がついて、いきなりその手を取って口説き
始める」


07/15 04:54 通行人女「こら! いきなり口説くな!」


07/15 04:55 ナレ1「と、勇者を引き離す」


07/15 04:57 道具屋「ナタリー、この人は誰?」


07/15 04:59 ナタリー「ああ、無視していいわ」


07/15 05:00 ナレ1「なにやら親しげな二人だった」


07/15 05:00 勇者「おい! おまえ、ナタリーって名前か?」


07/15 05:01 ナタリー「そうよ。いけない?」


07/15 05:01 勇者「似合ってないぞ」


07/15 05:01 ナタリー「悪かったわね」


07/15 05:02 道具屋「で、今日は何の用かしら、ナタリー」


07/15 05:04 ナタリー「武具を買ってもらいたいのよ。そして、素早さを上げるアイテ
ムと交換して欲しいの」


07/15 05:06 道具屋「素早さを上げるアイテム?」


07/15 05:07 ナタリー「実はね……(と、道具屋に耳打ちする)」


07/15 05:08 道具屋「へえ……。珍しいわね。というよりも、天然記念物ものね」


07/15 05:08 勇者「おい、こら!二人で何をひそひそ話し合っている」


07/18 10:52 ナタリー「こっちの話よ。ともかくあなたの持ってる短剣を彼女に渡して
あげて」


07/18 10:54 勇者「これか?」


07/18 10:54 ナレ1「と、短剣を差し出す」




冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 8
2019.06.17


冗談ドラゴンクエスト


冒険の書 8


07/05 09:04 ナレ1「命からがらすぐ近くのオリコレ村に避難する二人だった」


07/05 09:05 通行人女「ふうっ……。何とか逃げおせたわね」


07/05 09:06 勇者「おうよ。はじめて戦闘ってやつを経験できたぜ」


07/05 09:06 通行人女「あれのどこが戦闘よ! ただ一方的にやられていただけじゃな
い」


07/05 09:07 勇者「そうなの?」


07/05 09:09 通行人女「だいたい、HPも半分以下になって平気でいられるなんて。不
感症なの?」


07/05 09:09 勇者「馬鹿な。女とやっても、ちゃんと感じるぞ」


07/05 09:10 通行人女「感じる場所が違う!」


07/05 09:10 勇者「同じだと思うが」


07/05 09:13 通行人女「とにかく……。こんな体力馬鹿のステータスじゃ、モトス村に
たどり着くのは無理ね」


07/05 09:14 勇者「冒険もここで終わりというわけだな。いい経験をしたと思えばよい
のだ」


07/05 09:14 通行人女「10000Gをあきらめろというの?」


07/05 09:15 勇者「貸した金と、失った友情は戻らないというぞ」


07/05 09:16 通行人女「誰があきらめるものですか。なんとか休み休み……。って、ち
ょっとあんた!」


07/05 09:17 勇者「なんだ? じっと見つめて」


07/05 09:17 通行人女「HPが999!? 回復してる……」


07/05 09:18 勇者「うん。元気はつらつだ」


07/05 09:18 通行人女「薬草とか、飲んだの?」


07/05 09:19 勇者「薬草ならおめえが持ってるじゃないか」


07/05 09:19 通行人女「そうね。渡した覚えはないし」


07/05 09:19 勇者「だから、俺は体力には自信があると言ったじゃないか」


07/05 09:20 通行人女「なんて回復力なの……。信じられない」


07/05 09:21 勇者「女とやっても、すぐに回復するぞ。抜かず千発は得意中の得意だ」


07/05 23:22 通行人女「ともかく……。その体力馬鹿なHPと回復力を頼みにして、何
とかモトス村までたどり着くめどがついたわね」


07/05 23:23 勇者「7800Gだな。もらったぜ」


07/05 23:24 通行人女「問題はあんたのすばやさよ、(1)しかないんだからとうてい、
戦闘から逃げ出すことはできないじゃない」


07/05 23:26 勇者「さっきは逃げ出せたじゃないか」


07/05 23:27 通行人女「あたしが手を引いてあげたからよ。あなた一人じゃとうてい逃
げられない」


07/05 23:40 勇者「そうだったのか。やさしくしてね」


07/05 23:43 通行人女「攻撃力や防御力はともかく……。素早さを上げることを考えま
しょう」


07/05 23:44 勇者「逃げるためにか?」


07/05 23:45 通行人女「決まっているじゃない。戦えないなら、逃げ出すのみよ」


07/05 23:45 勇者「方法はあるのか?」


07/05 23:46 通行人女「素早さを上げるアイテムを買うしかないわね」


07/05 23:47 勇者「そんなものがあるとしても、金なんかないぞ。城下町で有り金全部
使ったじゃないか」


07/05 23:47 通行人女「しようがないわね。買った武具を売って金にするしかないわ
ね」



銀河戦記/機動戦艦ミネルバ 第四章 新型モビルスーツを奪還せよ V
2019.06.16


 機動戦艦ミネルバ/第四章 新型モビルスーツを奪回せよ(日曜劇場)


                 V

 夕暮れとなり、電力ケーブル破壊工作に出ていた小隊が、無事に岩陰のテントに帰っ
てきた。
 副隊長が出迎えに出ていた。
「お帰りなさいませ。首尾はいかがでしたか?」
「うまくいったわ。作戦発動予定時刻に合わせて、無線起爆装置のスイッチを入れるだ
けだ」
「それは何よりです。敵基地の動きに変わりはありません」
「そうか……」
 テントの幕を、捲し上げて中に入る隊長。
「お待ちしていました。食事の用意は整っています」
 給仕班の兵士が待ち構えていた。
「よし、交代で食事にする。全員に伝えてくれ」
「判りました」
 副隊長がそばの兵士に目配せすると、納得したように指令の伝令に向かった。
「おい。例の二人をここへ連れて来い。食事を摂らせる」
「食事ですか?」
「捕虜にも食事をする権利はあるからな。捕虜の取り扱いに関する国際人権条約は遵守
されるべきだ」

 やがてテントに連行されてくる訓練生の二人。
「やい。いい加減に解きやがれ!」
 後手に縛られた手を、さかんに動かしながら叫ぶアイク。
「ふふふ。口だけは達者だな。いいだろう、解いてやれ」
 と、食事をする手を休めて、部下に命ずる隊長。
「逃げられます」
「構わん。縛られていては食事は摂れんだろう」
「しかし……」
「大丈夫だ。少なくとも食事が終わるまでは逃げないさ」
 二人のおなかがクウと鳴っていた。
 食べ盛りの若者である、何はなくとも腹ごしらえ。湯気の立ち上る食事を前にして、
逃げる気配は見せてはいなかった。
 引き下がる副隊長。
「まあ、座れや」
 自分の隣を指し示す隊長。
 言われた通りに、隊長の隣に腰を降ろす二人だった。
 プラスティック製の皿に盛られたシチューが手渡されると、早速口に運んだ。
「わたしの名は、シャーリー・サブリナだ。ご覧の通りに、この部隊の隊長をしている。
おまえ達の名前を聞こうか」
 まず先に名乗ってから、二人に名前を尋ねるシャーリー。 
「俺の名は、アイク・パンドールだ」
「ジャン・サルバトール」
 食事を口元に運ぶ手を止めて、それぞれに名前を名乗る二人。
「いい名だ」
「それはどうも……」
 気の抜けたような声で答える二人。
 会話よりも食べることの方が大事だという感じだった。
「それだけでは足りなさそうだな。おかわりしてもいいぞ」
「そんじゃ、おかわり」
 と遠慮なく空になった皿を給仕係りに差し出す二人。
 二人はいつもおなかを空かせている食べ盛りなのである。
 やがて、おかわりの皿をもきれいに平らげて、地面に置いてから尋ねるアイク。
「あんたら反政府軍のものだろ? そうか……。判ったぞ、新型モビルスーツを取り戻
しにきたんだな」
「そういうことにしておこう」
「なんだったら手伝おうか? 基地内のことには精通している俺達がいれば楽だぜ」
「その必要はない。情報ならこちらでも把握している」
 と言いながら、テント入り口に立つ兵士に目配せするシャーリー。
「おまえら、食事が済んだだろ。立つんだ」
 二人の前に立って促す兵士。
「また、木に縛り付けるのかよ」
「悪いがそうさせてもらう。作戦に支障が出ないようにな」
「冗談じゃねえよ!」
 と突然、兵士に体当たりし、外へ逃走しようとするアイク。ジャンも追従する。
 テントの幕を跳ね上げて外へ飛び出す二人。
 だが、外には屈強な兵士が待ち受けていた。
 簡単に首根っこをむんずと捕まれ、宙吊りにされてしまう二人。
「は、離しやがれ!」
 手足をばたばたとさせて、振りほどこうと暴れるが無駄な努力だった。
 体格差も筋力も、大人と子供ほどの違いがあった。
 シャーリーがテントから出てくる。
「どうした? もう捕まったのか、ぶざまだな」
「うるせえ!」
 プイと顔を背けるアイク。
「体育教練など無駄だとか抜かしておったが、その結果がこれだ。いざという時に一番
発揮するのは体力だということがわかっただろう」
「ランドール提督だって、体育教練をサボっていたじゃないか」
 何とか言い返えそうとするアイクだが、
「提督の真似をしたということか……。で、おまえは戦術用兵士官か?」
 尋ねられて、言葉を詰まらせる。
「戦艦を指揮する者は、体力など必要がない。優秀な頭脳さえあればいいのだからな。
比べられるものではないだろう」
 押し黙ってしまうアイク。
「頭を冷やして考えることだな」
 言い放すと、
「連れて行け!」
 二人を抱えている兵士に命ずるシャーリー。
「判りました」
 屈強な兵士は、二人が縛られていた大木へと連行していった。


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