難病(特定疾患)と生活保護・社会保障を考える【携帯/モバイル版】

この場を借りて、難病(特定疾患)と生活保護などの社会保障制度について考えてみたいと思います。

 膠原病などと診断をくだされると緊張する。
 いったいどんな病気なんだ?
 早速紹介状を持って、埼玉医科大学総合医療センターを受診する。
 何せ大学病院である。
 診療科が無数にあると言っても良い。
 どこを受けたらよいのか判らないが、ともかく総合受付で手続きをする。
 で、リウマチ・膠原病内科という診療科を受診することになった。
 自己免疫疾患を専門に扱っている科であることが後に判明する。
 午前中は問診から始まって、血液検査・尿検査・レントゲン・心電図……と検査が続く。
 午後に入って、検査の結果が集計されて医師の元に戻されて、診察結果が報告される。
「全身性エリテマトーデスが疑われます。入院しての精密検査と治療が必要です」
 はじめて聞かされる病名だった。
 入院治療が必要と聞かされても驚かなかった。これまで何度も入退院を繰り返してきたのだ。また一回増えるだけである。
 病気の簡単な説明が行われる。
 自己免疫疾患の一つで、自分自身に対する抗体ができて、免疫機能が自分自身を攻撃してしまうという難病だそうである。
 明確なる根治治療方法はなく、対症療法しかないらしい。
 クローン病に続く、二つ目の特定疾患を発病したことになる。
 他にも、抗リン脂質抗体症候群も合併していることを説明された。
 診断書を書いてもらって、市役所で再度生活保護を申請する。
 自己破産の手続きの申請書のコピー、アパートの賃貸契約書のコピーも合わせて提出する。
 早急の入院が必要とのことで、急迫保護手続きが取られることになった。
 事前の相談などの手続きを経由せずに、【職権保護】が実施されるのである。
 審査は事後に要否判定が行われる。

 即座に生活保護による医療券が発行されて、それを保険証代わりに提出すれば治療費(保険適用分)が全額無料となるものだった。
 というわけで、埼玉医科大学総合医療センターに入院することになったのである。
 難病と関わって5回目の入院となる。