冗談ドラゴンクエスト
冒険の書・16

メニューへ
ナレ1「目的地への道は、龍峡谷というだけあって山あり谷あり、おまけにモンスター もテンコ盛りだった」 ナレ2「チャリラリラン♪ 勇者のレベルが上がった、体力が1上がった……。リリア のレベルが上がった、体力が1上がった……」 ナタリー「ふうっ……キリがないわね。まあ、レベルの低いリリアの経験値稼ぎには丁 度いいけど」 リリア「勇者さんも同じですね」 勇者「おりゃあ!(とモンスターを一匹倒す)わらわらと出てきやがるな」 リリア「見て!(と指さす)山里が見えますよ」 コンラッド「チャッキリ村ですよ」 ナタリー「急ぎましょう」 ナレ1「というわけで、チャッキリ村に駆け込む一行」 リリア「宿屋を探しましょう」 勇者「それがいいね。飯をたらふく食いたいぜ」 リリア「それは止めてください。太りますから」 勇者「なんだよ、飯ぐらい好きに食わせろよ」 ナタリー「喧嘩は止めなさいよね。ほら、あそこに宿屋があるわ」 コンラッド「先に宿屋に行ってください。私は、教会に行きます」 リリア「司祭様に、クアール最高導師様についてお聞きするのね」 ナタリー「どこかで見かけたという情報でもいいから、聞きだせるとよいわね」 ナレ1「一行から離れて教会へ向かったコンラッド」 ナレ2「そそり立つ尖塔を構えた教会が、村の中心に立っていた」 ナレ1「村の中にモンスターが入れないのも、この教会が発する強力な結界が村を守っ ているのである」 司祭「よくぞ参った、コンラッド殿」 コンラッド「お久しぶりです、司祭様」 司祭「噂に流れ聞いているぞ。クアール最高導師様を探しているそうだな」 コンラッド「左様にございます。司祭様はご存知ないですか?」 司祭「そう聞くだろうと思って、実は礼拝の時に村人達にそれらしき人物を見かけなか ったか尋ねてみた」 コンラッド「で、どうでしたか?」 司祭「うむ……そもそも最高導師様がどんなお姿かも知っている者はおらんからな。並 みの人間ではなさそうな、あくまでそれらしき人物」 ナレ1「じらすような口調で言葉を続ける司祭」 司祭「龍峡谷の東斜面にムース滝があるのは知っておるな」 コンラッド「はい。存じております」 司祭「その激しい瀑布に打たれている修行僧らしき人物がいた、ということだ」 コンラッド「あの瀑布に打たれれば、普通の人間なら死にますよ。どころか、激流に押 し流されてしまいます」 司祭「まあそうだろうな。常人じゃない雰囲気を持っていたそうだ」 コンラッド「つまり、ムース滝近辺に最高導師様がいらっしゃる可能性ありですね」 司祭「行ってみるか?」 コンラッド「もちろんです!」 ナレ1「こうして、新たなる情報を得たコンラッドは、司祭にお礼を言って仲間の待つ 宿屋に戻った」 リリア「止めてください!お願いですから!!」 ナレ1「宿屋の食堂から、リリアの悲鳴が聞こえてくる」 コンラッド「何事ですか?(と食堂に入ると)」 勇者「おお、コンラッド帰ったか!」 ナレ1「と見ると、勇者が上半身裸で、食卓の上に登って踊っていた」 コンラッド「こ、これは何ですか?」 リリア「あたし酒は飲めないんですよ。それなのに……」 ナタリー「こいつ酒乱だったんだ」 リリア「あ、あたしじゃありませんからね」 コンラッド「は、はあ……(ため息)」 リリア「と、とにかく服を着てください!(悲鳴)」 勇者「え、なに?じゃあ、下も脱ぎまーす」 リリア「きゃあああああ!」 ナタリー「しょうがないわねえ。スリープ!(眠りの魔法をかける)」 勇者「ほえ……(魔法により食卓の上にうずくまって眠りこける)」 コンラッド「しようがないですねえ……(勇者を抱きかかえる)」 ナレ1「魂は勇者でも、身体は元々リリアなので、優しく扱うコンラッドだった」 コンラッド「寝かせますから、部屋はどちらですか?」 リリア「あたしが案内します」 ナレ1「勇者の部屋に入り、ベッドに寝かせ付ける」 ナレ2「そして夜が明ける」 ナレ1「食堂で食事をしている一行。そこへ勇者青い顔をして現れる」 勇者「気持ち悪いぜ……」 ナタリー「飲めないのに、がぶ飲みするからよ」 勇者「そうなのか?」 リリア「今のあなたの身体は、酒の飲めないあたしなんですから」 勇者「なるほど、すっかり忘れていたよ」 ナタリー「まあ、おかげで昨夜は、夜這いされることなくぐっすり眠れたわ」 リリア「はい、お水をどうぞ(コップを刺しだす)」 勇者「おお、サンキュー(ゴクゴクと飲み干す)」 コンラッド「みなさん、お静かに。今日の予定を発表します」 リリア「予定ですか?」 コンラッド「司祭様からの情報です、龍峡谷の東斜面のムース滝で、最高導師様らしき 人を見かけたという村人がいたとのことです」 リリア「ほんとうですか?(目を爛々と輝かせて)」 コンラッド「あくまで不確定要素ですが……」 ナタリー「でも手探り状態の現状を考えれば、どんな些細な情報でも確認する必要があ るでしょう。ね、リリア」 リリア「はい、わたしもそう思います」 勇者「反対!!(と手を挙げる)」 ナタリー「それでは、ムース滝に行くべしという方は挙手して(勇者を無視)」 リリア「はい、賛成!」 ナレ1「勇者を除く三人が手を挙げた」 ナタリー「決まりね。ムース滝行き決定!」 勇者「少数意見無視だ!多数決横暴!!絶対反対だぞ、行くならおまえらだけで行け」 ナタリー「どっかの国の政党みたいね。政権取ったら少数意見を無視して多数決原理で 政治を強行して、いざまた野党に戻ったら、多数決横暴とか議会運営を邪魔する」 コンラッド「行く行かないは個人の自由ではありますが、あなただけの問題ではないの ですからね」 ナタリー「そうよ。リリアは元に戻りたいのよ。そのためは、その場にあなたの同席が いるの!」 リリア「元に戻りたくないのですか?わたしは戻りたいです(必死の表情で懇願す る)」 ナレ1「うるうると瞳をうるませて、じっと勇者を見つめるリリア」 ナタリー「あんたの性格なら、女でいる方が世のためかも知れないけどね」 リリア「そんなあ、ひどいです!」 ナタリー「あ、うそよ。うそ」 勇者「わかったよ……行けばいいんだろうが!」 コンラッド「よし!決まりですね」 ナレ1「というわけで、龍峡谷東側斜面にあるというムース滝に向けて、チャッキリ村 を出発する一行だった」

メニューへ

11