メイドカフェレストラン物語〜キャッスルへようこそ!〜
(4)あきらめなさい
「と、言っておるが……。ママ、どうする?」
「困ったわねえ……」
「バイトが足りなくて、シフトが満足に組めない。緊急にバイトを入れなきゃならないが、受験シーズンでなかなかバイト募集に応じてくれる娘がいない」
「そうねえ……。ここはやっぱり里美ちゃんに入ってもらうしかないのよね」
「やるか?」
「しようがないわね……。ここはどうしても……」
顔を見合わせてから、里美に向き直る二人。
異様な雰囲気が漂う。
「な、なんだよ。何する気?」
里美も背中にぞくぞくとする悪寒を感じて尋ねる。
「決まったことよ。いやだと言うなら力づくでやるだけよ」
と、言いながらメイド服を片手に、ジリと擦り寄る姉だった。
「ごめんね。こうするよりないのよ」
母親も同じように、紙袋を抱えて近づいてくる。
「ちょっと待って!」
後ずさりして逃げ出す機会を伺う里美だった。
しかし姉と母親の包囲網は完璧だった。
隙を与えず、じりじりと里美に擦り寄っていく。
そしてとうとう壁際にまで迫られ、逃げ場を完全に失った。
「あきらめなさい!」
姉が飛び掛ってきて、里美を押し倒して馬乗りになった。
母親もそれに加勢して、里美の衣服を引っ剥がしにかかった。
シャツが剥ぎ取られ、ズボンを脱がされ、やがてすっぽんぽんとなってしまった里美。
「まずは、これを履きましょうね」
と言いながら、母親が持っていた紙袋から取り出したものは、
「な、それは女物の下着じゃないか」
女の子好みの可愛い絵柄のショーツだった。
「当たり前だ。制服はミニのスカートだ。屈んだときにショーツが見えるだろう」
「い、いやだ! ボクは男の子なんだ!」
「うるさいわね。おとなしく言うことを聞きなさい」
姉が押さえつけている隙に、母親がショーツを履かせていく。
「や、やめてくれ」
しかし、二人掛かりで寄ってたかって着替えをされては、いくら男の子の里美でも抵抗ができなかった。
次第次第に女の子の姿、メイドカフェレストランのユニフォーム姿へと変身していく。
十数分後。
女性用のランジェリーを着せられ、メイド服を着せられ、完璧に女の子の格好となった里美であった。
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⇒第二章
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